62.解体作業 ページ26
「爆弾の解体中に……」
「心配ないよ、あいつの技術は完璧だった。それを僕が証明してみせる」
コナン君の不安げな声に安室さんは心配いらないと自信ありげに笑った。
すると赤井さんは背負っていたケースからライフルを取り出した後、ケースを床に滑らせて安室さんの方へ渡す。
「これを使え、そこに工具が入っている。解体は任せたぞ」
「え、赤井さんはどっかに行くんですか?」
ライフルを背負い、どこかに行きそうな赤井さんに質問する。
「爆弾があったということは、奴らは必ずこの観覧車で仕掛けてくる。そしてここにある爆弾の被害に合わず、キュラソーの奪還ができる唯一のルート……」
「なるほど、空からだね」
コナン君の返答に彼は頷いた。
すごいな……ここにいる皆、私以外冴え渡ってる。私は話に追いつくので精一杯なんだけど。
「俺は元の場所に戻り時間を稼いでくる。何としても爆弾を解除してくれ」
そこまで言い、赤井さんはこの場から走り去る。
簡単に言ってくれる、と呟く安室さんにコナン君は工具入りのケースを渡した。
「ありがとう。……あとはこいつの解体にどれだけ時間を貰えるかだな」
工具を使いながら作業する安室さん。私がそれを見ながらボーッとしていると今度はコナンが走り出して階段へ向かう。
「どうしたコナンくん!?」
「NOCリストを守らないと!」
コナン君の返答にどいつもこいつも……と呆れる安室さん。私はやることも無いのでフェンスに寄っ掛かった。
「……私って赤井さんの方行って時間稼ぎした方が良かったりする?」
「赤井の方には行くな、能力がバレたら困る。一応ここにいてくれ」
「はーい」
返事をしてしゃがんで座る。暇だ。
「そういえば何でキュラソーさんを観覧車のゴンドラに乗せたんですか?」
私の疑問に安室さんは解体作業しながらも答えてくれた。
「僕はキュラソーが酒であるキュラソーの種類の色、レッド、ブルー、ホワイト、オレンジ、グリーンの配色を見たときNOCリストを思い出すと踏んでいる。
観覧車からは花火やスポットライトなども見える。そのどれかで記憶を取り戻すのではと予想しているんだ」
「へー、完全記憶能力と似た感じのやつなんですね」
成功するといいな、なんて思いながらゴンドラが見える高い天井を見上げた。
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秋海(プロフ) - ありがとうございます…! (2021年8月8日 19時) (レス) id: 628fc0211f (このIDを非表示/違反報告)
よもぎもち(プロフ) - 秋海さん» ありがとうございます!!!夢主ちゃん描いてくださったんですか!?自作発言などなければ基本的に載せていただいて大丈夫です! (2021年8月8日 19時) (レス) id: 2b1ed576a3 (このIDを非表示/違反報告)
秋海(プロフ) - 作品とても面白いです!!夢主ちゃんが可愛かったので描いてみたんですが、見て頂きたいので自分の作品の方で載せても良いですか…? (2021年8月8日 18時) (レス) id: 628fc0211f (このIDを非表示/違反報告)
よもぎもち(プロフ) - あまねさん» コメントありがとうございます、白いカードのシルエットのことでしょうか?そうです降谷さんです、合っていますよ!! (2021年8月5日 16時) (レス) id: 2b1ed576a3 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - あの、ホーム画?イメ画?のシルエットになってるイラストって、降谷さんですかね。?!((((違ったら全力逃走 (2021年8月5日 5時) (レス) id: 1a6dd63888 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:よもぎもち | 作成日時:2021年3月2日 17時