8時間目。 ページ15
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蓮「僕、演劇部に戻る事になった」
そう言われて、数日。
蓮くんは今日、落ち込んで帰ってきた。
というより、私の家で勝手に落ち込んでる。
○「ねぇ、なんでいるの、」
蓮「落ち込んでんの。慰めてくんないの？」
○「いや、自分で言う？」
蓮「もういいよ、帰るから」
最近は、目をあまり見ずに話せば、蓮くんと辿々しくならずに普通に話せるようになった。
ちょっと目が泳いでるって言われた事もあったけど、気のせいだよって言ったら、それ以来何も言われなくなった。
長年の片想いだもん、やっとだけど話す事にも慣れちゃった笑
…って、引き止めないと！
○「待って！私、帰ってなんて言ってないよ？」
蓮「いいよ、言ってなくてもAも嫌なんでしょ。こんな厨二病が幼馴染なんて」
なんか物凄く、病んでる、？
○「だから、何言ってるの？私、嫌とも言ってないし、思ってもないよ。
大事な幼馴染が落ち込んでんのに、放っておいて帰れなんて言うやついる？」
蓮「A、」
○「ね、何があったの？話聞いてあげるから。…いいよ、話したくないなら気が済むまでここに居るだけでも」
蓮「…ありがと」
○「うん！あ、なんかとってくるね？お茶がいい？ジュース？」
蓮「…じゃあ、久しぶりにお茶点ててよ」
○「そっちのお茶？笑
ん、いいよ。お道具取ってくるから待ってて」
小さい時から茶道を習ってて、現茶道部な私は、昔から遊ぶ時に蓮くんにお茶を点ててあげてた。
高校生になってしなくなったけど、中学までは、おやつの時間とか、落ち込んだ時に、2人で点てたり。
今思えばめっちゃピュアだったなぁ笑
○「はい、持ってきたよ〜…って、寝るの早くない？」
お道具のセットを持ってこれば、
私のベッドで勝手に横になって寝てる蓮くん。
…私だって、一応女の子なんだけどなぁ。
少女漫画なら、幼馴染がベッドに乗ってると意識しちゃって、やめろって言うよね。
蓮くんはやっぱり私を妹としてしか見てなくて、そういうの気にしてないんだなって思ったら、ちょっと胸が苦しくなった。
お道具を置いて、ベッドの横に行ってみる。
可愛らしい寝顔が綺麗で、
いつも眼鏡をかけているのに、寝る時は掛けてなくて、なんだか私にだけ気を許してくれてる気がして余計にキュンとする。
3分くらい見つめてたけど、お湯が冷めちゃうって思い出して、彼を起こした。
○「ねぇ蓮くん起きて〜お湯冷めちゃうよ〜」
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作者名：ぴゅかぴゅう | 作成日時：2020年5月10日 15時
