#13 ページ15
・
「ふんふふーん」
指をクルクル動かして鼻歌のリズムとるAに、あんずは話しかける。
「いつも、その鼻歌うたってますよね、先輩。なんて曲なんですか?」
このあんずの問いに、Aは、
「んー、この曲には曲名も歌詞も無いからなぁ〜」
なんて口許に笑顔を携えて言った。
あんずがそうなんですか、と相槌を打とうとすると、その前にもう一度Aは口を開ける。
「でも、すごーく良い曲だよ?これが俺だ!とか言って楽譜を渡してきたの」
「そう、なんですか…」
嬉しそうに顔を綻ばせて言うAを見て、あんずの中で最悪のパターンが過ぎった。
何時もは光りの無い、無機質な瞳は、今は亡き者を想うように遠くを見つめていて、その横顔は切なく見える。
あんずはそのことから、聞いちゃいけない事聞いちゃったよねこれ。だって完全に先輩の過去に関わる事じゃんか私のバカっ。と表情は一切変えずに心の中で後悔していた。
しかし、Aに気にしたような様子は見られない。それもそのはず、Aにとっては幸せな思い出の一つなのだから。それにあんずの考えは的外れ。そのことに気付かないあんずは話題転換のため、違う話しをもちかけた。
「…あっ、先輩、もう着きますね」
「ん〜?そうだね〜」
あんずはまた、何そんな見れば解ることを言ってるの、私のバカっ。と心の中で頭を抱えたのだった。
210人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「あんスタ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
月永緑丸(プロフ) - わしゃもさん» フォローありがとうございます!嬉しかったです!ただ、私もフォローの仕方分からないのでどうにも出来ませんでしたが…確認は取れました!ありがとうございますー! (2018年2月15日 22時) (レス) id: 69119817af (このIDを非表示/違反報告)
月永緑丸(プロフ) - わしゃもさん» わぁ!ホントですか!良かったです!分かりました、では後ほどイメログの方もログインします!いえいえ^^*ご掲載して下さりありがとうございます!!嬉しいかぎりです!! (2018年2月15日 4時) (レス) id: 69119817af (このIDを非表示/違反報告)
わしゃも(プロフ) - 月永緑丸さん» 見つかりました!ありがとうございます!イメログの方でご挨拶させて頂きました~!イラストありがとうございます! (2018年2月14日 21時) (レス) id: 1e4db32e5d (このIDを非表示/違反報告)
月永緑丸(プロフ) - あっ、いちおう見つからなかった時に役に立つかわかりませんが、投稿の作者名はそのまま月永緑丸なハズです!ヨロシクお願いします! (2018年2月14日 0時) (レス) id: 69119817af (このIDを非表示/違反報告)
月永緑丸(プロフ) - わしゃもさん» いえいえ^^*もう、色々と分からなくて…本当はまとめてあげたかったのにバラバラに投稿してしまう形となりました(T_T)とても悲しい…タグ付けしました!#あんスタ#月永レオ#イメージキャラのタグ付けとなります! (2018年2月14日 0時) (レス) id: 69119817af (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:わしゃも | 作成日時:2017年12月30日 1時