#1 ページ2
・
「ね、聞いた?3組の変人いたじゃん、あいつ親に捨てられたらしいよ」
「えぇ、マジで?日永Aでしょ、絵は天才的だけど行動が変っていう。やっぱなんかあったんだ〜」
チラチラ、ヒソヒソ。
Aは廊下ですれ違う生徒を無視して堂々と歩いていく。
その姿に、少し前の彼女の面影が薄れているということを、一体何人の生徒が気づくのだろうか。
何時も浮かべていた花が咲くような笑顔は消え、その星の様な瞳に何も写さず、表情は全くの"無"。
そんなAはその学校の職員室の扉をノックして足を踏み入れる。
するとさっきまでの無表情は一転、綺麗な笑顔を浮かべて声を発する。
「失礼します、日永です」
そう言うAに一人の教師が近づき、職員室の奥にある校長室に案内する。
Aは今日限りでこの学校から去り、新しい学校に転校することになっているため、校長らに挨拶をしに来たのだ。
「二年と少し、お世話になりました。これからは新しい学校でもっと成長できるようにがんばります」
相変わらず目に光の無い笑顔を校長に見せながら言うと、校長もまた笑顔を見せた。
「日永さんのその才能を、もっともっと伸ばして頑張って下さい。これからの活躍、期待していますからね」
A何も言わず笑顔を向けた。
・
二年間過ごした校舎に背を向けて今住む自宅に向かう。
親に迷惑賭けないようにと、自宅からも近く、公立の学校あることを条件にして、たいして行きたくも無かったこの学校に入学し二年。
思い入れなんてものは無く、あるのは次の学校への期待と高揚感。
あぁ、楽しみだ。なんて呟いてあの時聞いた曲を鼻歌交じりにニコニコと笑う。
その目には光が差し込んでいた。
210人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「あんスタ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
月永緑丸(プロフ) - わしゃもさん» フォローありがとうございます!嬉しかったです!ただ、私もフォローの仕方分からないのでどうにも出来ませんでしたが…確認は取れました!ありがとうございますー! (2018年2月15日 22時) (レス) id: 69119817af (このIDを非表示/違反報告)
月永緑丸(プロフ) - わしゃもさん» わぁ!ホントですか!良かったです!分かりました、では後ほどイメログの方もログインします!いえいえ^^*ご掲載して下さりありがとうございます!!嬉しいかぎりです!! (2018年2月15日 4時) (レス) id: 69119817af (このIDを非表示/違反報告)
わしゃも(プロフ) - 月永緑丸さん» 見つかりました!ありがとうございます!イメログの方でご挨拶させて頂きました~!イラストありがとうございます! (2018年2月14日 21時) (レス) id: 1e4db32e5d (このIDを非表示/違反報告)
月永緑丸(プロフ) - あっ、いちおう見つからなかった時に役に立つかわかりませんが、投稿の作者名はそのまま月永緑丸なハズです!ヨロシクお願いします! (2018年2月14日 0時) (レス) id: 69119817af (このIDを非表示/違反報告)
月永緑丸(プロフ) - わしゃもさん» いえいえ^^*もう、色々と分からなくて…本当はまとめてあげたかったのにバラバラに投稿してしまう形となりました(T_T)とても悲しい…タグ付けしました!#あんスタ#月永レオ#イメージキャラのタグ付けとなります! (2018年2月14日 0時) (レス) id: 69119817af (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:わしゃも | 作成日時:2017年12月30日 1時