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侵入者は刃を突きつけられても平然としていた。 ページ13

「あれ、龍巳仕事?」


クラウンが部屋に入ると彼女はパーカーのフードを深く被って口元に布を纏わせていた。

仕事用の服装は既にボロボロだった。

穴が開いているのは銃だろうか、とクラウンは思った。

彼女は頷くと鎌を手に取った。


「上もひでぇよなぁ、龍巳にくるの殺しばっかじゃん。」

「殺すの嫌い、血の臭いが駄目だわ俺。」

「俺から言っておこうか?」

「いや、いいよ。」


彼女は鎌をちらりと見てタオルを手に取る。

其れで鎌を拭い始めた。


「何してんの?」

「血が…前仕事から帰ってきた時そのまま寝ちゃったから、拭かないと錆びるかなって。」


大きな鎌は"死神の鎌(デスサイズ)"と呼ばれ、

世の恐怖させる"死神"を作り上げた一つの原因だった。


「お兄さんは?どうしたの?」

「何となく暇だったから。」

「そっか、ごめんね。」

「いや、いいよ。」


刹那、

彼女がふっと顔を上げる。

クラウンも反応を示す。


「何かあったな。」

「だね、ちょっと行ってみるか。」


彼女は鎌を持ちクラウンはナイフをくるくると回す。

たたた、とちぃが走ってきた。

スカートのフリルが揺れる。


「ちぃちゃん、あんたあんまり走るなって…」

「大変なの…!」


ちぃは息切れをさせながら必死に話そうとする。

彼女がゆっくりでいいよ、と言うとちぃは少し落ち着いてからまた話し始めた。


「軍警師団の人が来て…"死神"を出せって。」

「俺?」


クラウンと彼女は目を見合わせる。


「龍巳、罠かもしれねぇぞ。」

「何かあっても殺すまでだ。」

「こっちだよ。」


ちぃが彼女の手を取り小走りで向かっていく。

クラウンは一歩足を出したがちらりと後ろを見て、

また、歩き始めた。

白い軍警はニコリと笑ったが死神は睨み続けていた。→←軍警は何も見付けられなかった、何かは見付けた。



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龍巳@キチガイ - 一部名前を変えている方もいらっしゃいます、コメント欄で名前を晒すのも止めて下さい。中傷、無断転載も同様です。ルールを守って下さいね。 (2016年10月7日 22時) (レス) id: 3d3a9ea8a1 (このIDを非表示/違反報告)
龍巳@キチガイ - 感想はこちらのコメント欄にてお願いします、TwitterのIDを載せたりするのは絶対にやめて下さい、評価は星とTwitterのふぁぼでお願いします。 (2016年10月7日 22時) (レス) id: 3d3a9ea8a1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:龍巳@キチガイ | 作者ホームページ:ホームページの追加は禁じます。  
作成日時:2016年10月6日 22時

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