もう二度と帰ってはこない。 ページ35
「俺女じゃないのに」
俺よりも豪華なトッピングが施されたピンク色のソフトクリームを眺め、優は呟く様に言った。その言葉に、俺は勿論みんなも苦笑を隠せないでいると思う。
『いやな、そんな男の娘な外見であざといイチゴを注文すりゃあ…な?』
「イチゴに罪はないからな」
冷たいものにありつけて幸せなのか、優の周りには花が舞っている。
これ以上直視したら俺の鼻は血を吐くことになるだろう…((
もう日傘さしてくれればいいのに……と今だけは思った。両手でソフトクリームを食べているせいか、優は日傘をささずに歩いていた。優の事だからすぐに熱中症になってしまうだろう。何処か休める場所を探すか……。
『お、あそこにいい感じのベンチが…あそこに座ろうぜ優!』
・
・
『……………優?』
急に黙ってしまった優。
俺は残ったコーンを一口で食べ、優に話しかけた。
少し嫌な予感がよぎり、冷たい汗が背中を伝っている。
『どうした?アイス不味かったか?優。
………優……優?』
あまりに反応しなさすぎなので、肩をつかんで優の顔を覗き込んだ。その顔はヒロト並みに蒼白で、血の気が微塵も感じられなかった。もう一度名前を呼ぼうと口を開くと、優は力なく俺に覆いかぶさってきた。
冷やっと、この炎天下の中だというのに、冷たいものが腕に当たった。優のアイスかとも思ったが、違った。俺の腕に当たったのは、紛れもない優の腕だった。
ーー冷たい。
『……優?』
腕の中には、動かない人ひとり。
☆ ★ ☆
『くそう…心配させんなよマジで…』
………はい、急に倒れたときは本気でビビった俺です!!((
だって仕方ねえじゃん！びっくりしたんだか…
『ひょっ！(
あ……あービビった！なんだよ優の息かよ驚かせやry』
・
・
・
今からさかのぼること十分前。
優が何らかの理由で倒れたのは全話での「動かない人ひとり」でお気づきだろう。あ、見直さなくていいから恥ずかしいからなんか!(
ちょっと過去にちょっといわくつきの俺としてはアレだ…ほら…本気ででビビったわけで((
………それから先の事は、ご想像にお任せしよう。
ただ一つ、ビビりのあまりに民家に押し入っちゃったことだけは言って置くとする。
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にゃふ(プロフ) - 続き楽しみです！更新頑張ってください! (2021年1月19日 7時) (
レス) id: 2c9f18fc80 (このIDを非表示/違反報告)
イオ - 中学生の頃から大好きです。待ってます。 (2020年2月1日 21時) (レス) id: c077c7a2af (このIDを非表示/違反報告)
猫マグロ - 大変だと思いますが、頑張って下さい。 (2018年12月2日 0時) (レス) id: 45b8ce4708 (このIDを非表示/違反報告)
ぽかり(プロフ) - 応援してます〜 (2017年12月10日 20時) (レス) id: 4b5353ee1f (このIDを非表示/違反報告)
らいあナリ(｀.∀´)＜プリッ(プロフ) - はじめまして！らいあと申します！！この作品すっごく面白いです！続きがめちゃくちゃ気になります！大変だとは思いますが戻ってきて欲しいです！！！！いつまでも待ってます！ (2017年10月27日 21時) (レス) id: 7958bf65a8 (このIDを非表示/違反報告)
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