性別の判断基準はあくまで胸な奴が多くて困る ページ27
綱海「じゃーな、元気でやれよ兄弟!」
サーフボードを片手に、兄貴は手を振った。
それに応え、俺も船から身を乗り出して大きく手を振りかえす。
『兄貴も元気でな』
「またね、兄さん」
綱海「おう」
兄貴がニカッと笑った瞬間、船の汽笛がけたたましく鳴り響いた。船がゆっくりと動きだし、港に立っている兄貴と距離が空いて行く。……何か最後の別れ的な会話かわしてたけど、またすぐに会うことになるんだよなコレが(
それは口に出さず踵を返し、船内に乗り込んだ。
キョロキョロと当たりを見渡して空いている席を探しても空いている席が無かったので、空いていた吹雪の横を陣取ってやった。座った途端にふわりと香って来たいい匂いに思わず涎でてくる。もう吹雪と何かがあるたび涎やら鼻血やらを出しているせいで、俺は冷静に涎を拭うことができた。慣れって……何か怖いよな(
そんなことをしていると、不意に吹雪が此方を向いた。ずっと外の景色を眺めていた吹雪は、垂れた目で俺をまっすぐと見つめーー視線をしたの方にずらした。
吹雪「………………胸……」
『何意味不明なこと呟きながら自分の胸を触ってんだよ』
え、何。大きくしたいの?手伝ってやろうか?(
それとも、胸がない俺への嫌味ry
吹雪「いや…あるかなあって思って」
『何でその考えに陥ったか説明してもらおう』
そういえば久しぶりに吹雪とまともな会話した気がする。
……いや、まともじゃねえか……(
・
・
車両専用のスペースのシャッターが上げられ、沖縄の強い日差しが瞬く間に暗闇に差し込んできた。その眩しさに目を細めていると、古株さんがキャラバンのレバーをさっそうと掴み、軽快なエンジン音を唸らせアクセルを踏んだ。暗く狭っ苦しい空間から離脱するように飛び出したキャラバンが、太陽の光を受けてテラテラと輝き出す。
古株「雷門イレブン……ついに沖縄上陸だァ!!」
「「「おおーっ!!」」」
みんなの雄叫びに近い声がキャラバン内に響いた。
俺も実は心の中で「沖縄上陸キタコレ!ｲｪｱ!」と叫んでたが、悪目立ちするのはちょっと気恥ずかしかったので叫ぶみんなを「はは、元気だな」と言いながら少し笑うという密かにクールポンジョンに収まってみた。どうだみんな、かっこいいだろ?((
『ーーごめん吹雪、暑苦しい』
俺に覆いかぶさるようにして窓の方へと身を乗り出している吹雪の胸を押した
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 218人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
にゃふ(プロフ) - 続き楽しみです！更新頑張ってください! (2021年1月19日 7時) (
レス) id: 2c9f18fc80 (このIDを非表示/違反報告)
イオ - 中学生の頃から大好きです。待ってます。 (2020年2月1日 21時) (レス) id: c077c7a2af (このIDを非表示/違反報告)
猫マグロ - 大変だと思いますが、頑張って下さい。 (2018年12月2日 0時) (レス) id: 45b8ce4708 (このIDを非表示/違反報告)
ぽかり(プロフ) - 応援してます〜 (2017年12月10日 20時) (レス) id: 4b5353ee1f (このIDを非表示/違反報告)
らいあナリ(｀.∀´)＜プリッ(プロフ) - はじめまして！らいあと申します！！この作品すっごく面白いです！続きがめちゃくちゃ気になります！大変だとは思いますが戻ってきて欲しいです！！！！いつまでも待ってます！ (2017年10月27日 21時) (レス) id: 7958bf65a8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
