私 ページ16
綱海「だったら日傘じゃなくてよ、日影の方が涼しいぜ?」
そう言った兄貴が指差したのは、数メートル離れたところにある大きな木の陰だった。
木の影は俺のお気に入りの場所と言っても過言ではなく、これは優にも俺にもありがたい。お礼を言おうとしたら、兄貴は踵を返し「じゃーな」と言って寝てしまった。
(……サンキュー兄貴……)
直接言う機会失ってしまったので、心の中で礼を言った。
☆ ★ ☆
優を軽く抱き上げ、木の陰に移動した。
入ってみるとさっきとは比べ物にならないくらい涼しく、程よい潮風が吹いてくるという理想的な場所だった。
やはり地元の知恵という奴だな(
１人で頷きながらも俺は優を降ろし、木にもたれさせた。
そして自分も座―――
・
｢｢あ!｣｣
・
『え¨』
ーー……ろうとしたら、向こうの方で搭子とリカの声が聞こえた。
それと同時に、かすかに風を切る音が聞こえ、振り向けば結構強烈なシュートがこっちに向かってきている。大きなスピンをかけてちょうど俺に向かって飛んできている。頭に当たったらヤバそうだな…傷が開くかもしれん。
＝死ぬ
それは嫌だ←
俺の方に飛んできているサッカーボールを蹴り返そうと、地面を蹴って左足を繰り出した。
俺の左足が空を切ろうとした時、耳鳴りが聞こえた。
・
―――ｷｨﾝ―――
・
≪――死、ワタシも嫌≫
・
『え……』
微かでか細い声が頭に響いたかと思うと、グニャッと視界が揺れた。
そして糸がきれたようにぷちん、と何も見えなくなる。
何だか、ポケットの中が熱い。
・
・
―――ﾊﾞｼｭｯ
―――ｶﾞﾝｯ
・
綱海「いった!」
・
・
『ーー……う?』
ハッと気がついた時、俺は地面に立っていた。
そして、目の前にあったボールが、寝転んでいた兄貴の近くを転がっているのを目にし、首を傾げた。
(……さっき、何が起こった?)
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にゃふ(プロフ) - 続き楽しみです！更新頑張ってください! (2021年1月19日 7時) (
レス) id: 2c9f18fc80 (このIDを非表示/違反報告)
イオ - 中学生の頃から大好きです。待ってます。 (2020年2月1日 21時) (レス) id: c077c7a2af (このIDを非表示/違反報告)
猫マグロ - 大変だと思いますが、頑張って下さい。 (2018年12月2日 0時) (レス) id: 45b8ce4708 (このIDを非表示/違反報告)
ぽかり(プロフ) - 応援してます〜 (2017年12月10日 20時) (レス) id: 4b5353ee1f (このIDを非表示/違反報告)
らいあナリ(｀.∀´)＜プリッ(プロフ) - はじめまして！らいあと申します！！この作品すっごく面白いです！続きがめちゃくちゃ気になります！大変だとは思いますが戻ってきて欲しいです！！！！いつまでも待ってます！ (2017年10月27日 21時) (レス) id: 7958bf65a8 (このIDを非表示/違反報告)
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