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No.76 ページ30

「あっ、やっぱり可愛いじゃん。僕のどタイプだなぁ。」






あっ、察した。
ナンパか。


待って。
私モテ期きてる??

だって前もナンパされたし、蓮くんと奏多くんも私に好意を抱いてくれている。

いやまあ自惚れんのも大概にしろって感じやな。







「ねぇーー、あそこでかき氷奢るからさぁー。一緒にあそぼーよ。」



『ごめんなさ……かき氷何味ですか?』



「えーー、好きなやつでいいよ。何でも奢ってあげる。可愛いから。」







んんんんんん………

でも、友達待たせてるし…
いやでもブルーハワイさっきから食べたかったし。







『奢ってくれるだけなら……』







そう言いかけた瞬間、ガシッと後ろから手首を掴まれた。
それと同時に聞き覚えのある声が一つ。







岩崎「Aっ!!大丈夫!?」






蓮くんに助けられた。






「えっ、あーー…もしかしてカレシくん??」



『えっ、ちゃうか「そうだよ。だから、かき氷は俺が代わりに買ってあげるから。」』






蓮くんによって言葉を遮られた。

…えっ、???


驚愕の言葉にナンパ野郎も流石に固まる。






「あっ、えっ、うん。……」






なんか最後むっちゃ冷めた目で見られた気がするけど気のせいかな。






「『………」』






ナンパ男がどっかへ逃げていき、暫く二人の間に沈黙が続く。






『あのさ。さっきの彼氏ってやつは…』



岩崎「ごめん!!咄嗟に出ちゃって…」







え、可愛い。
蓮くんは必死に謝っている。

なんか、うん。
謝ってるってだけなのにこんなにイケメンオーラ出されると困るんだけど。

……つか、意識してたん私だけだった??
はっず。






『なら良かった。』



岩崎「まあ、この際彼氏に見られても別に、なーんて。」



『ん?なんか言った?』



岩崎「いーや、なんも?」







やっぱ私歳なのかな。
最近まじで耳が遠い気がする。(メタい)


んーー……

あっ、そういえば。








『男子達も着替え終わったんだね。』







そういえばみんな待たせてるのすっかり忘れとった。
はよ行かんと。


さ、れっつごー!、と一人で片手を上げてみんなの集合場所へ向かおうとすると、






岩崎「待って。」






蓮くんに引き留められた。






『ん?どうかしたの??』






そう聞くと彼は何か言いづらい事でもあるのか、モジモジした様子を見せた。







岩崎「…A、」







ゴクッ、





緊張がこっちまで伝染し、唾を呑む。

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作者名:あいますく | 作成日時:2022年12月5日 19時

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