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No.74 ページ28

萌子「はぁー…いい買い物だったなぁ。」



『私は最悪だったよ。』






本人の同意も得ずに勝手に決めて買いやがって…







萌子「ごめん。…私さぁ、中学生の途中までずっと孤立しててさ。自分でも分かるくらい正直だし、男好きだし。」







そこの自覚はあったんやね。

でも驚き。
まさかこんな子に友達が居なかっただなんて。
一瞬冗談かと思ったけど、雰囲気的にがちなやつだろう。






萌子「女子全員の敵でさ。…中三になって初めて友達、っていうのを作れて、ここまでずっと仲良くやっていけて…」



萌子「すっごく嬉しくって……ごめん。浮かれちゃってた。」






今にも泣きそうなのを必死に堪えて、彼女は今まで三年間付き合ってて一度たりとも見せたことのない顔をした。



へへっ、

浮かれてた、か。
こんなにも愛らしくて、誰よりも正直な子に友達ができないだなんて。
そんなん周りの奴らの目がどうかしてるな。






『私も萌子と陽奈と出会って変われた。…あと、さとちゃんところちゃんも。』







最後の方、照れ臭くなって声が小さくなったのは内緒。






萌子「えへへっ、これからもずっと友達だよ。」



『勿論。断る訳ないじゃん。』






そうして、私と萌子は目を合わせて笑い合った。



なんか、また一つ。
友達との距離が縮まった気がした。

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作者名:あいますく | 作成日時:2022年12月5日 19時

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