No.11 ページ13
さと「あ、A。お前、こんなとこでどしたの?早くご飯食おうぜー。」
げっ、
よりにもよってなんであいつが今来たんだよ。
今は後輩くんの告白の場だったんだぞ???
空気読めよー。
『あのさー?今、お話してるから後でにしてくれる?』
さと「あ?……って誰こいつ。ネクタイの色から見て後輩…か。」
奏多「あっ、はい。1年の有賀奏多って言います。…あのー、A先輩の彼氏さんですか?」
『は?!?!』
さと「っ!?……」
かなたくんはなにをおっしゃっているんだい?
『あのねー、さとちゃんと私はただの幼馴染なだけだよー。』
奏多「あっ、そうだったんですね。ごめんなさい余計な事。」
ほんっとだよ!!
全く、冗談もいい加減にして欲しい。
クラスメイトとかに言われるんだったらまだしも、まさかほぼほぼ初対面のそれも後輩にここまできっちり言われるなんて。
誰が想像したのだろうか。
てか、そんなにカップルに見えるか?
どっからどう見ても普通の男女やろ。
奏多「そーだったんですねー。…じゃあ、遠慮なくA先輩を取りに行けますね、良かった。」
ん??
トリニイク???
とりにいく
とりにぃく
鶏肉!!!
ってこう言ってる場合じゃないな、うん。
『ちょ、奏多くん?な、何を言ってるのかな??』
さと「へぇ?こんなちんちくりんを好む奴がいるなんて、とんだ物好きだな。」
奏多「先輩の何処がちんちくりんですか?…すごく愛らしく、可愛らしい、それなのに芯がしっかりとある凄く良い方じゃないですか!?」
うん、ごめん。恥ずい。
だってさ、今廊下やで??
他の人がいっぱい通るような場所なのにさ。
本当に恥ずい。
まじめに公開処刑ですか??
『あ、あのー、奏多くん…ひ、人いるからちょっ、恥ずいわ、うん。』
さと「………」
奏多「あ、やばい!ご飯食べないとですね。外で食べましょ!」
ぐっ、と私の手を引く。
なんだろう。
これから二人で駆け落ちするんじゃないかってくらいの勢いだね。
…………何言ってんだろ。
奏多「あ、ちょっと待って。さとみ先輩。邪魔、しないで下さいね。」
さと「……やれるもんならやってみろ。」
ん?
なんかばちばちなってるのが見える。
仲が良いなぁ。
あのー喧嘩するほど仲が良い的なね??
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作者名:あいますく | 作成日時:2022年10月18日 23時