紳士的イケメンは悪女を気遣う―荒野の反逆者🦁 (ページ42)

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🦁―荒野の反逆者。ページ42

AShift

ﾗｷﾞｰ「シシシッ！アンタら、さてはA君以外お坊ちゃん育ちッスね？懐ガラガラ。隙ありすぎ。楽勝で盗れちゃったッス。」

ｸﾞﾘﾑ「ふな"っ！？アイツ、いつの間に魔法を使ってコイツ等のマジカルペンを盗んだんだ！？」

そしてそそくさとこの場から逃げようとするラギー。
ったく…毎回毎回、面倒事ばかり巻き込まれるな…俺。ま、ここまで来たら最後まで手伝いますけど。

ﾗｷﾞｰ「じゃ、俺はそろそろ退散させてもらうッ…」

『ちょっと待てよ、ラギー。』

ﾗｷﾞｰ「？何スか。」

『少しぐらい遊んで行けよ。ほら、こっちだってやられっぱなしじゃアレだから。』

ﾗｷﾞｰ「ふぅ〜ん？随分余裕ッスねぇ。でも、俺、用事あるんで。ばいばーい♪」

「「「！！」」」

『はぁ…。』

逃げ足速いな、ラギー。ありゃちと体力必要になりそうだ。運動がてら、追いかけてやるか。

ﾘﾄﾞﾙ「なっ！」

『リドル、ここは俺に任せろ。』

ﾘﾄﾞﾙ「……。」

『大丈夫。俺はマジカルペン取られてねぇよ。それに、良い運動にもなる。』

NOShift

軽く体を慣らし、ラギーの元へ走り出すA。どちらも足が速いため、すぐリドル達の視界から消えてしまった。

ﾗｷﾞｰ「っ？！もう追いついて来てるっ！！」

『伊達に追いかけっこしてないんでね！』

徐々にペースが落ちていくラギーと、徐々にペースが速くなるA。

ﾗｷﾞｰ「何でペース上がってるんスかアンタ！」

『昔っからよく不良やらヤクザやらに追いかけられてたもんでね。体力には自信があるんだ。』

ばしっ。

『捕まえた。』

ﾗｷﾞｰ「なっ！？」

『さて、そろそろマジカルペンを返して貰いましょうか。さもなくば、貴方のこの手首の骨、へし折りますよ？』

ﾗｷﾞｰ「それは勘弁してほしいッス…。」

『では、マジカルペンを頂戴しますね。』

ﾗｷﾞｰ「……ほんっと、隙が見つかんないッス。アンタは。」

『はい？』

ﾗｷﾞｰ「もう気付いてるとは思うけど、俺、アンタに何回もユニーク魔法かけてたんスよ。
でも、何回かけても失敗する。毎回誰かと一緒にいたから、ってのもあると思うけど……そうじゃない。
何で、俺のユニーク魔法にかからないんスか？」

じぃっとAを見つめるラギー。

『？先程も言いましたが、僕はよく不良やらヤクザやらに追いかけられてたので、自然と周りを警戒するようになったんです。

だからでしょうね。

貴方のユニーク魔法にかからなかったのは。』