吸血鬼にさらわれました。【そらる】【まふまふ】

幕間 ページ10

今回会話文多いです




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＊Side Mafumafu


図書室を出て二人で歩く。


　『そういえばこの家って、テレビとかないんですか？』

ま「あー…電波とか届かないからね、見れないよ。

　 だから娯楽、って呼べるものが読書ぐらいしかないんだよ。

　 多分暇になっちゃうと思うから、あの部屋は自由に入っていいよ」

　『おお！ありがとうございます！早速行って来てもいいですか？』

ま「いいよ、行ってらっしゃい」






嬉しそうに駆けていくAちゃんの背を見送る。


そ「大丈夫だった？」


曲がり角からひょっこり顔を出したそらるさんに話しかけられた。


ま「はい、あの本見られたときはどうしようかと思ったけど英語読めないみたいだったので誤魔化しときました」

そ「ありがと、助かる」


ちょっと来て、と言われて近くの部屋に入った。


そ「どう？少しずつ洗脳できてる？」

ま「多分、もうこの家とか僕たち、自分の置かれている状況に不信感を抱くことは無いと思います」

そ「にしてもAちゃん、本当に美味しそうだよな。」

ま「そらるさん前の子みたいに早まってうっかり殺したりしないでくださいね」

そ「努力する」

窓の外を見ながら僕は言う。

ま「Aちゃんはじっくり洗脳してから殺したいですよねー」

そ「そうだなー、信じきっていた俺達に食い殺されるって知ったときの顔とか最高にそそるんだろうなー」


ま「そうなる時が楽しみですね」









窓の外で怪しい満月が輝く中、二人の吸血鬼は笑みを交換し合った。


鋭く光る牙を見せて。

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