ひゃくじゅういち ページ11
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二人並んで家路を歩く。
午後の暖かい風が吹いて、どこからかチリンチリンと涼やかな音が聞こえてる。
「……風鈴」
「どうした」
「いえ、そろそろ出しましょうか」
「ああ、そりゃあいい」
ふと沈黙が降りる。
なんの話をするべきなのかわからなかったし、それはきっと彼も同じなんだろう。
晋助さんは頬を軽く掻いて、少し巡回した後、口を開いた。
「……買うか」
「え?」
「風鈴。新しいのでも」
「そうですね、見ていきましょう」
私が頷くと、彼は迷いない足取りで進んでいく。
一歩後ろでそのかかとを見ていた。
……私も、聞いてみたかったのだ。
彼がこの世界を憎んだ……理由を。
何となくわかってはいるけど、それでも。
あなたの口から聞きたいと思うのは、傲慢だろうか。
「……あの」
「なんだ?」
彼が振り返る。
風が吹いた。沢山の風鈴が揺れる音がする。
なびく髪、陽に照らされて輝く翡翠色の瞳を見たら何も言えなくて。
「……晋助さんは、どうしてさっき銀時さんの居場所がわかったんですか?」
「あ?あー……臭い、見てぇな……勘?」
「え、じゃあ私を助けに来てくだすった時も……」
「あァ、勘だなァ。ちなみに今風鈴屋に行こうとしてるのも勘だ」
「あんなに堂々とした足取りだったのに?」
「俺ァ自分の勘を神仏よりも信じてるから、な」
彼は愉快そうに喉を鳴らして笑った。
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soari(プロフ) - コメント失礼します・・!どうして、どうして投票は一度しかできないのでしょうか?可能なら10点を命尽きるまで押し続けたいです。沖田レイア様の高杉を、キャラ愛を強く感じ、脳内に映像が巡り、私は今感動と動揺で死にそうです・・・素敵な作品をありがとうございます (2021年9月30日 23時) (レス) @page50 id: a5995c2106 (このIDを非表示/違反報告)
沖田レイア(プロフ) - ユウさん» コメントありがとうございます!!感動して頂けたようでとても嬉しいです!コメント大変励みになっております……ありがとうございました! (2021年9月16日 22時) (レス) id: b13dceedcd (このIDを非表示/違反報告)
ユウ(プロフ) - 悶絶&号泣でした!晋助様大好きで萌えながら読ませていただきました。その後の話まで書いていただけて嬉しいです。これからも応援させていただきます (2021年9月16日 5時) (レス) id: d7bd017054 (このIDを非表示/違反報告)
沖田レイア(プロフ) - かなさん» コメントありがとうございます!僭越だなんて……むしろ応援してくざすってめっちゃくちゃ嬉しいです!超モチベになっております!コメントありがとうございました!!! (2021年9月2日 23時) (レス) id: b13dceedcd (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - 沖田レイア様、コメント失礼致します!本当に本当に大号泣しました、主様の作品は全部全部大好きです。ありがとうございます。神威の方も、引き続き僭越ながら応援させてくださいっ! (2021年9月2日 2時) (レス) id: ffa5a66e58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:沖田レイア | 作成日時:2021年6月2日 0時