【銀魂】100日後に死ぬ(死なない)高杉晋助【高杉晋助】

54日後に死ぬ(死なない)高杉晋助 ページ46

三月十七日(水曜日)








「はぁああ……」


今日は終業式前の最後の登校日で、来年度の新クラスが発表されたのだが。
Aは下校中ずっとため息をついている。


「どうした、そんなにため息ついて」

「うん……あのね、信女も総悟も神威も違うクラスで……はぁ……」


なるほどなかなかにシャイというかきっかけが無いと友達を作れないタイプのAには友人が誰もいないと言うのもキツイだろう。


「……ま、社会勉強だなァ」

「わかってるけどぉ……それでもため息をつきたくなるの」


そう言ってぶすくれるAの頭を撫でながら笑う。
確かに友人が誰もいないクラスなのは寂しいんだろうが、きっとAは


「安心しな。どうせまた遊ぶ時は六人だろ」


不安なんだろう。
新しいクラスで、新しい人達に囲まれて……もう六人で遊べなくなるんじゃないかって。


「こんなろくでもねぇ縁なんざ、今生をいくら探したってもう見つからねぇさ」


俺の言葉にAは花が咲いたように笑うと、元気よくそうだね！と言った。
かわいいなぁ。
素直で、無邪気で、かと思ったら色々気を使うところもあるし、偶に聡明でハッとするようなことも言うが、だいたいバカで。

不安なのは俺の方だ。
いつかAが他の誰かの元へ行ってしまうかもしれなくて。
言葉に表していないこの関係は、酷く脆い。

だが、言葉にするには早すぎらァ。

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