【銀魂】あやかし、拾いました【高杉晋助】

みそじ ページ32

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銀時様の問いかけに思わずえっと、考え込む。


「あ、あの土地が人間には御せ無いって、高杉様が笑ってらしたから、ですかね？」

「ふーん」


と、銀時様は納得したのかしてないのかわからない顔で頷くと、それ以上聞いては来なかった。
でも、本当になんで私はこの土砂崩れは高杉様の起こしたものじゃないと思っていたんだろうか。
私に、わかるわけないのに。

彼の言葉の端々で感じるニュアンス？
それとも、銀時様と高杉様の会話？

……そうかもしれない。
でも、何か違うような気がする。


(あぁ、そうだ)


言っていたんだ。彼が。
人を恨んでいないと、悲しげな瞳で。

それが、今では恨まずとも自滅する事を知っていたからだったのかもしれないと思うけれど、でもきっと全て嘘というわけでは無いだろう。


「……と、言うことで。気をつけとけよ。陰陽師連中の後ろにろくでもねぇなんかがいんのは、何となく勘づいてるだろ？」

「……何かは、まだ掴めてねぇがな」

「こっちもさ。ただ、あちこちの神を殺しまくってる連中だ。……抜かるなよ」


神殺しという単語に顔をあげると、銀時様は高杉様の事を感情の読めない、濁ったような赤い瞳で見つめていた。
その表情に高杉様は、一瞬真顔で見つめ返して、ニヤリと笑う。


「誰が抜かるかよ」

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