【銀魂】その死に意味と花束を【高杉晋助】

ロマンチズムなエゴイスト ページ15

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初めて人の死を見たのは十八のあの夜だった。
ロマンチックな言い方をすれば、運命の日。
私は運命の人と出会ったのだ。

過激派攘夷浪士鬼兵隊総督、高杉晋助。

表の世界にまで名を轟かせる彼は血を浴びてキラキラと輝いていた。
不謹慎だけど、綺麗だと。
何故か恐怖も、逃げようとすらも思わなかった。
そんな私を面白そうに笑って仲間にしてくれた。
あの時人生で初めて伸ばされた手の温もりは一生忘れないと思う。

私と晋助さんが恋仲になって。
いや、恋仲になる前から言われていた。

「お前は人を殺すなよ？」

と。
なんでかと問えば

「俺は血で汚れちまってるがお前はまっさらで綺麗だよ。勿論汚れたお前も綺麗だろうが、夫婦揃って汚れ者じゃあ子供は作れねぇからな」

私はその約束を破った。
私はあなたを裏切った。
罪を認めよう。
その罰を甘んじて受けよう。

たとえあなたが望まなかったとしても。
たとえ私のエゴの押し売りでも。

それでも。

全ての罪は私が背負う。

誰も悪くない。

全て悪いのは私なんだ。

頬を軽く叩く。
いい加減に腹を決めた。
うじうじ考えるな。
幸いな事に白粉の実はここの近くにいっぱいあった｡
もう後戻りは出来ない。
覚悟を決めて、私は殺されよう。
どうせ一度は死んだ身。
もう何も怖くない。

(晋助さん…)

お誕生日にひまわりの花をあげたら喜んでくれた晋助さん。
坂本さんに私を嫁だと紹介してくれた晋助さん。
熱を出した時､付きっきりで看病してくれた晋助さん神威くんに嫉妬する晋助さん。
考え事をしながら煙管を燻らす晋助さん。
寝起きに髪の毛が跳ねている晋助さん。

(私は晋助さんが大好きだ。愛している)

だからこそ。

(伝えよう。あんたなんか嫌いだと)





もう迷わない。

覚悟を決めた。





私は死ぬ。

その言葉を私は信じる→←優しくても嘘は苦手

今日一番貴方を癒してくれる高杉

キセル高杉

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