十九匹 ページ19
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ギャーギャー騒ぐおうのさんを引きずって地下闘技場に連れていく。
すれ違った隊員たちは驚いたように二度見していた。
まあ、たしかに私でも二度見するわ。
「はーなーしーてー!」
「嫌です。観念してください」
ようやく闘技場のドアを開けて、つかつかと中に入ってゆく。
稽古中だった隊士達が、驚いたようにこちらを見た。
「気にするなっス。稽古を続けるッスよ」
隊士達は私に連れられたおうのさんを見ると、パッとまた子ちゃんを無視してこちらに走りよってきた。
「うの奥様!俺達の稽古を見に来て下さりありがとうございます!」
「奥様に見てもらえるなんて光栄です」
もちろんこの子らの言っている奥様は私じゃない。
おうのさんの事で。
あ、また子ちゃん怒ってる。
浅野くんは一人どうしていいかわからずまた子ちゃんの近くでモジモジしていて。
そうそう。君の役目はそれでいい。
「また子ちゃん」
「はいっス」
また子ちゃんは無表情に銃を構えると、一人づつ頭を撃ってゆく。
さすがは紅い弾丸。
短距離ということもあり、見事に命中している。
細かい状況描写はきっと色々アウトなので割合させて頂くが、まあ、端的に言うと地獄だ。
浅野くんが口を抑えて吐いた。
おうのさんも顔を青くしている。
「奥様。第八連隊粛清終了しましたっス」
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coma7672(プロフ) - すいません!前のコメント間違えて送信してしまいました、、お話最高すぎます!更新楽しみにしています!! (2020年4月7日 23時) (レス) id: 46f7afe943 (このIDを非表示/違反報告)
coma7672(プロフ) - 高杉晋助 (2020年4月7日 23時) (レス) id: 46f7afe943 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:沖田レイア | 作成日時:2020年1月12日 19時