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十四匹 ページ14

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ビィンと最後の一弦を弾き終えて、余韻が消えた頃、静かに礼をした。
曲が終わりましたよって合図でもあるし、聞いてくだすったお客さんへの礼儀でもある。


「流石、芸事だけで三河屋のトップ3に登りつめただけはあるなァ」

「ありがとうございます。しかし、今の私は鬼兵隊ですよ」

「わかってらァ。で、どうだった?おうの。Aの実力は」

「ええ、本当に美しかった。三河屋って横浜にある高級料亭でしょう?そこの三味線を聴けるなんて、とても勉強になったわ」


おうのさんはそれでもどこかつまらなそうに言った。さしずめ私の実力が思ったよりもあったからだろう。
からかえなくてガッカリしてる事くらいはわかる。
ちょっと、ざまあみろって嬉しくなった。
その時、コンコンとノックの音。


「やっぱりA殿でござったか。素晴らしい演奏だったでござるよ」

「万斉くん。ありがとう」

「万斉、どうだ。なにか吐いたか?」

「今、はやにえを実行中でござる」


晋助様は一瞬はやにえ?と眉を顰めたが、ああ、と頷く。


「百舌鳥のはやにえか……効果はありそうかい?」

「あるでござろうなぁ」


悪趣味の権化二人がニヤニヤと笑いながらこっちをみた。
私ははぁとため息をついて


「百舌鳥は食料保存という一般的な事をしてるだけ。それがお役に立てたのなら光栄です」


と言う。
晋助様がクツクツと喉だけで笑った。


「しん様、はやにえってなに?」


可愛く小首を傾げながら質問するおうのさん。
晋助様はそんなおうのさんをチラリと一瞥してから、私をじっと見る。


「百の声をもつ鳥が、越冬する為に虫を木の枝に突き刺すのさ。それがはやにえだ」


晋助様は、じっとこちらを見つめながら、狐のように目を細めて笑った。
本当に、悪趣味な人だ事。

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設定タグ:銀魂 , 高杉晋助 , 鬼兵隊   
作品ジャンル:アニメ
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coma7672(プロフ) - すいません!前のコメント間違えて送信してしまいました、、お話最高すぎます!更新楽しみにしています!! (2020年4月7日 23時) (レス) id: 46f7afe943 (このIDを非表示/違反報告)
coma7672(プロフ) - 高杉晋助 (2020年4月7日 23時) (レス) id: 46f7afe943 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:沖田レイア | 作成日時:2020年1月12日 19時

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