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「おはようございます……」
「ああ、はよ。なんだその体制は」
「うっさい黙れ。あんたのせいだ」
そう言うと高杉先輩は嬉しそうにクスッと笑った。
それに少しイラッとしながらも、腰をさすりながら朝食の席につく。
トーストの焼ける、いい匂い。
「……本当に何も聞かなくていいんですか」
「構わねぇ。つーか、聞いても意味ねェ」
チンと軽い音を立ててトーストが焼き上がる。
先輩は私の皿に湯気の立つ一枚のトーストを乗せ、ジャムとバターを渡してくれて。
私はバターを手に取ると、パンに塗り始めた。
「意味がないって、どういう事です」
「そのまんまだよ。俺ァAの親御さんが例え殺人犯でもお前を変わらずに愛せる」
「愛せっ……」
思わず手が止まる。
「だってそうだろ?天才が遺伝しねぇように、罪も遺伝しねぇんだ」
「極端な考え方ですね……まあ、先輩らしいです」
先輩は喉だけでクッと笑うと確かになぁと頷く。
「俺ァ利益しか見てねぇようなクソとクソの間に産まれたが、アイツらほど俺も悪い奴じゃねぇしな」
「そうですね、高杉先輩は意地悪ですけど根は優しいですもんね」
「……A、呼び方」
「…………高杉さん」
「…………」
「…………し、晋助先輩……」
「…………」
「………………晋助さん……」
「なんだ?」
「完全顔がニヤついてるんですよ!この変態!」
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黒川紫光(プロフ) - キュンキュンしてます!これからも頑張って!続き楽しみにしてます! (2019年12月26日 2時) (レス) id: de2b78e93f (このIDを非表示/違反報告)
沖田レイア(プロフ) - 七重さん» ありがとうございます!励みになります……これからもどうぞよろしくお願いします! (2019年12月18日 18時) (レス) id: b13dceedcd (このIDを非表示/違反報告)
七重 - とってもこの作品面白いです!作品作り頑張ってください! (2019年12月18日 16時) (レス) id: cdecf486aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:沖田レイア | 作成日時:2019年12月11日 20時