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「……A。意地悪な事を聞くかもしれねぇが、お前は俺のどこがいいんだ?」
そう聞くとAは黙って、考え込む。
「…………わからないです」
「……は?」
「高杉先輩のどこが好きなのか自分でもわかりません。でも、隣に居て、もっと隣に居たいなと思います」
流石に面食らって、Aをマジマジと見る。
凛と、意思の強い目をしていた。
こんな目を見たのは久しぶりだ。
いつか、遠い昔。
とあるバカと竹刀を握りあった日に、見た。
真っ直ぐに俺自身を見据えるような。
俺の金でも無く、顔でもなく。
俺の魂を。
(ああ、この目……)
真っ直ぐに信念を持ち。
かと思えばしなやかに。
それでも根っこは変わらない。
(俺の好きな、バカの顔だ……)
そっと、Aの頬を撫でる。
「た、高杉先輩?」
「好きだ。A。俺と付き合ってくれ」
Aは一瞬ぽかんとした顔をしたが、意味を理解したのか耳まで真っ赤にして。
「よ、よろしくお願いします……」
「聞こえねぇなぁ」
「ああ、もう!よろしくお願いします!」
キッと睨むようにあげた顔を持ち上げてキスをする。
そばで土方がうげぇと声をあげた。
Aはキャパオーバーらしく、目を回している。
そんな、カオスな俺たちの馴れ初め。
それでこそ俺たちらしいってもんだろ。
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黒川紫光(プロフ) - キュンキュンしてます!これからも頑張って!続き楽しみにしてます! (2019年12月26日 2時) (レス) id: de2b78e93f (このIDを非表示/違反報告)
沖田レイア(プロフ) - 七重さん» ありがとうございます!励みになります……これからもどうぞよろしくお願いします! (2019年12月18日 18時) (レス) id: b13dceedcd (このIDを非表示/違反報告)
七重 - とってもこの作品面白いです!作品作り頑張ってください! (2019年12月18日 16時) (レス) id: cdecf486aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:沖田レイア | 作成日時:2019年12月11日 20時