検索窓
今日:6 hit、昨日:42 hit、合計:406,673 hit

宵四十三 ページ43

「お帰りなさい」


煉獄家にて出迎えてくれたのは、杏寿郎の弟、千寿郎だった。

あ、絶対あの子の髪も触り心地最高だよ、お触りしていいかな。と、撫でるAを見つめる方が二名ほど。


「俺も……」

「私も……」


キラキラと瞳を輝かせ、自分にもしてくれと見つめているが、禓黒A、二人の熱い視線にまったく気づかない。



「A?Aが来たのか!?」

ここでおじいちゃん登場。

「A!折り入って話がある、来てくれ」

真剣に頼まれ、ついていく他なくなったA。


「二人で話がしたい」


遠回しに三人はついてくるなと言うくらいだ。きっとろくな事ではないだろう。

客間に案内され、茶を出される。


「お前にとっても私にとっても、大事なことだ」

「……」


相槌を打ちながら、茶を啜る。


「煉獄家に、嫁いできてくれないか」

「__ブフッ!!」


部屋に入って二言目で唐突過ぎる申し出に、Aは盛大に茶を吹き出した。


「冗談だ」

「……」


さてはこいつ、私の反応で決めたな……。

そうでなくとも笑えない冗談だ。付き合ってられないと溜息をこぼし、部屋を出ようとするA。


だがここで、槇寿郎の雰囲気が変わる。



「__ッ!」



刀の抜く音が微かに聞こえ、Aも瞬時に反応し、刀を抜く。

刹那、鉄の鈍い音が響いた。



……どういうつもりだ槇寿郎さん。

私に、刀なんか向けて。



「やはり、太刀筋が変わったな」


……最初っから可笑しいと思っていたんだ。


「少なくとも、光の呼吸で使うものじゃない」


鬼殺隊をやめた槇寿郎さんが何故、腰に刀を差しているのか。


「A、聞くぞ」


これが、狙いだったわけか。




「光柱をやめてしまうほど、声が出せなくなるほど、お前に何があった?」




誤魔化せはしないと、目の前の瞳は語っていた。

次回予告→←宵四十二



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (412 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
881人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 原作改変   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

息抜き(プロフ) - カカさん» コメントやお星様までありがとうございます、頑張りますね(*_ _) (2020年1月14日 1時) (レス) id: 1ca44e1fd0 (このIDを非表示/違反報告)
カカ(プロフ) - 主人公の周りのキャラの優しさが滲み出ててすごいよきです、、、。見る度にお星様を押してしまいます。更新の方無理をなさらずに頑張ってください! (2020年1月14日 0時) (レス) id: c193d50bb9 (このIDを非表示/違反報告)
息抜き(プロフ) - ばぐさん» コメントありがとうございます。私もコメントが来る度に飛んで喜んでます。頑張りますね<(_ _)> (2020年1月8日 18時) (レス) id: 1ca44e1fd0 (このIDを非表示/違反報告)
ばぐ(プロフ) - とても面白くて通知が来る度 飛んで喜んでいます!これからも頑張ってください! (2020年1月8日 18時) (レス) id: c64457db9e (このIDを非表示/違反報告)
息抜き(プロフ) - 無気力人間Aさん» コメントありがとうございます。更新頑張ります<(_ _)> (2020年1月7日 19時) (レス) id: 1ca44e1fd0 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:息抜き | 作成日時:2019年12月2日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。