九話 ページ10
薫「」トクン…
薫はその言葉と表情が、心に響いた
剣心「失敬
達者でｰｰｰｰｰｰ」
『短い間でしたが、お世話になりました』
剣心とAはそう言って道場を出て行こうとした
薫「待…待…
待ちなさいよ！！」
剣心「おろ」
薫は”くあっ”という効果音がつきそうな迫力で剣心とAを引き留めた
薫の後ろには、Aが相手をしてボロボロになった男たちがいた
薫「私一人だけで、どうやって流儀を盛りたてろっていうのよ！！
少しぐらい力を貸してくれたっていいじゃない！！
私は人の過去になんか、こだわらないわよ！」
『………それは、さすがに…』
剣心「喜兵衛みたいなのもいるし、これからは多少こだわった方がいいでござるよ」
薫「…そうね、そーするわ…」
一瞬にして場の空気が緩み、あたりに星が飛ぶような空気になった
剣心「何にしろ、拙者とAは止した方がいい
せっかく流儀の汚名も晴らせるというのに、本物の抜刀斎と夜叉姫が居座っては、元も子もないでござる」
薫「抜刀斎と夜叉姫に居て欲しいって言ってるんじゃなくて
私は流浪人のあなた達に居て欲ｰｰｰｰｰｰ｣
そこまで言って薫は”ハッ”とした
口からは弱々しい「しい…」の言葉が出る
薫「も…もういーわよ！
行きたきゃ行きなさいよ」
そう言って薫は剣心とAに背を向ける
薫「…でも、行くなら、せめて名前ぐらいは教えてからにしてよ
「抜刀斎」と「夜叉姫」って、昔の志士名でしょ
それとも、あなた達は、本当の名前すら語りたくないのｰｰｰｰｰｰ？」
ガラガラ ピシャン
背を向ける薫の背後で、戸の閉まる音がした
剣心「剣心」
薫が振り向くと、そこには後ろ手で戸を閉める剣心と、柔らかく微笑むAの姿があった
剣心「「緋村剣心」
それが拙者の今の名前でござる」
『「水無月A」です
名乗るのが遅れて申し訳ありませんでした』
剣心「拙者達も少し旅に疲れた
流浪人ゆえ、また何時、何処へ流れるかわからないが、それでよければ」
そこまで言って剣心はAを見た
『ふふ…』コクリ
剣心と目が合ったAは微笑みながら頷く
それを見た剣心は頷き返し薫に言った
剣心「しばらく、厄介になるでござるよ」
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彩蘭(プロフ) - すごく面白いです!夢主ちゃんのかっこよさと綺麗さがめっちゃ好き!更新頑張ってください! (1月25日 15時) (
レス) @page14 id: 76f42516d3 (このIDを非表示/違反報告)
玉ねぎ(プロフ) - 続き待ってます！ (12月31日 0時) (レス) @page37 id: 42fa138aff (このIDを非表示/違反報告)
あやなん(プロフ) - 陽始さん» ありがとうございます！カメ更新ですがお付き合いくださいませ！ (12月17日 22時) (レス) @page37 id: 02dc14a173 (このIDを非表示/違反報告)
陽始(プロフ) - るろ剣は最近はまったばかりですが、水無月ちゃんの大人っぽくてかっこいいところが好きです！頑張って下さい！！ (12月1日 9時) (レス) @page36 id: 27cc70538e (このIDを非表示/違反報告)
lokiloki - こちらの作品をとても気に入ったのでプレイリストに載せさせてもらいます ※自分の作品を消したい場合はお手数をかけますがプレイリストの 【おもしろ度を投票】の上にある 【リストから削除】からやるか、プレイリストのコメントから作者に言ってください (11月12日 20時) (レス) id: 7de4ffbd52 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あやなん x他2人 | 作成日時：2020年10月14日 22時
