恋愛写真2

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松川「ホントに何にも予定ないの？こんな事に付き合わせて何だか申し訳ないんだけど…」





気がひけるのか、何度もいいの？と聞いてくる松川に




「Aちゃんに用があるのよ、だから好都合なの。ねえ、せんせー見つけたら俺も途中まででいいから一緒に帰っていい？笑」




そう言うと安心した様に





松川「なぁんだ！そうだったのね！分かった、OKー。」





と笑って了承してくれた。





手分けして探そうと別れて歩き出した矢先、知ってる顔ぶれに会い、見かけなかったかと聞いてみるとすんなり情報を得る事が出来た。





「松川ーっ。体育館に先生向かったらしいよ。」





少し先を行っていた松川を呼び止め2人で体育館へと向かった。






体育館へと繋がる通路で先生の背中を捉え、松川が走ってそれを捕まえた。






松川「もー先生！探したんだよ？カギ開かなくて困ってたんだから…」





2人が会話している間、何気なく体育館の入り口に目をやると吉岡とAちゃんが入っていくのが見えた。






キョロキョロと辺りを見回している所を見ると、きっと松川を探しているのだろう。






談笑をし始めた松川たちの間に





「ねー、Aちゃん体育館入ってったよ。多分探してるんじゃない？」





そう割って入ると、慌てて話を切り上げてさっき彼らが入って行った体育館に2人で入った。






松川「あれ？居ないじゃん。」





中はがらんとしていて、誰1人として居なかったが





ガサッ……






体育倉庫の中で何か物音がして、俺たちは躊躇なくその引き戸を開けた。





…先に中の状況を理解したのは俺だった。






「あー、ジャマしちゃった！ごめんっ！」






マットの上で仰向けになった彼女に吉岡が覆い被さり、あと数秒で唇が重なり合う寸前まで顔は近付いていた。





目を閉じた彼女の目が一気に見開いて、まるで悪い事をして見つかった時の子供の様な目を俺に向けたと思ったら、突然ボロボロと大粒の涙をこぼし始めた。





遼「い、いや、何もしてないんだけどな…？」





何もしてない？何言ってやがるコイツ…





奴はそう言うとスクッと立ち上がり、居ても立っても居られない様子で目を泳がせた。





すると俺の後ろにいた松川が恐る恐るAちゃんに近づいていき、消え入る様な声で





美幸「あ！大丈夫？」





と、彼女の捲れたスカートを慌てて直し、ポケットからハンカチを取り出しそっと彼女の頬を拭った。

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