恋愛写真2

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吉岡「西島くん遅刻でーす。廊下に立ってなさい！」





授業中コソコソと席に着こうとする俺を見つけて声を張り上げる吉岡の口をすぐに塞いだけど、時すでに遅し…





先生「西島ぁ、遅刻だな？どこを寄り道してたんだ？！」





周りからはクスクスと笑い声が聞こえてくる。





「ゴメンねっ？」





手を合わせ許しを乞うと溜息ひとつ貰っただけで






先生「わかったから、早く席につけー。」






と、簡単に済まされた。






吉岡「おい、西島！特別扱いも度を越すと俺が黙ってないぞ？笑」






小声で後ろからちょっかいをかけながら囁く吉岡を振り返り





「人助けしてたの〜っ笑 お前の友達助けてやったんだぞ？感謝してくれなきゃいかん位だからな？笑」





と返すと突然真顔になって






吉岡「え？誰？もしかしてA？」





と口走る吉岡に、うんうんと頷くと





吉岡「何？A何かあったの？」





とすぐさま食い付いた。





先生「おーい、吉岡！静かにしろー！」





ここでストップが入り、話はとりあえず中断させられた。





前を向き直し、なぜあんな顔をしたのかと吉岡を気にかけていると後ろからぐちゃぐちゃの紙が投げ込まれた。





【Aに何があった？】





殴り書きに近い文字が吉岡の気持ちを代弁していた。友達って関係だけでこの慌てっぷりは…どうなのだろう。






無駄に2人の関係が気になって、俺はわざと授業中その返事を焦らし続けた。





授業後、後ろからいきなり羽交い締めされてゆっくり振り返るとご立腹の吉岡が口を開く。





吉岡「おい！何だんまり決め込んでんだよ？焦らしやがって！」





締め上げる力が強くなるのを感じながら、吉岡が彼女に友達以上の感情を抱いているのを知った。





「わりぃわりぃ笑 ほら、センセーに静かにしなさいっていわれたから笑」





吉岡「いいから！A、何があったんだよって！」





Aのフレーズに松川が反応してこちらに向かって来た。





松川「えっ、なに？A、何かあったの？」





面倒な展開になりそうだったから、事の経緯を簡潔に説明すると2人はふーっと胸を撫で下ろし、





吉岡「あいつ、ぼーっとしてるからすぐ転ぶんだよ笑」





と擦り傷程度で済んだ事を知り余裕が出て、こんなことを口走る。






松川「何でそんな言い方するのよっ！ばか！」






でも、彼女が皆に大切にされている理由が今ならよく分かった。

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