馬鹿にしないで ページ14
「...っ、馬鹿にしないで」
怒ったような、悲しいような、とにかく泣きたくなるような声だった。
途端に、罪悪感と恐怖に襲われる。
ああ、自分は昔からそうだ。
言いたいことを言おうとすると、思ってもないことを言って相手を不快にさせる。
やっぱり、自分は駄目な人間だ。
「馬鹿にしないで!」
監督生氏が怒鳴った。
監督生氏が息を吸ってから、泣きそうな顔をした。
きっと、嫌いと言われるのだろう。ああそうだ。だってこんなこと言われていい気はしない。
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「わたしは、興味ない人と話したりなんかしない!馬鹿にしないで!!....わたしは、イデア先輩と仲良くなりたかったの!」
....えっ。
「え、あ、はい、すみません」
「でもイデア先輩は違うみたいですね!」
「あっいやそんな事ないです」
拙者と仲良くなりたかった、という予想外の主張に固まった。
絶対怒られるので言わないが、若干嬉しかった。
「....謝罪と前言撤回を求めます」
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監督生氏の冷たい目線が突き刺さる。
美人の怒った顔は怖いというのはどうやら本当らしい。
「あ、あの、君には色々仲がいい人がいるから、その、どうして拙者なんかと関わってくれるかわかんなくて、でも、あ、つ、伝えようとしたら思ってもないこと言いって.....す、すみません」
監督生氏の厳しい顔がふっと緩み笑った。
しかしこれだけではもちろん許してもらえずにお昼を奢ることになった。
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今回のお話は作者の欲望全開です。
かっこいいギャル監督生が見たかったんだ...
短くてすみません...
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作者名:ぴの x他1人 | 作成日時:2021年4月17日 16時