元引きこもりの周りが病んできた…【文スト】

元引きこもりが７５人。 ページ35

相沢side

失敬な同僚だな、と敦くんの頭にぐりぐりと拳を押し付ける。



「すみませんすみません、やめてください、ぎゃあ痛い！」



『あ、ごめんそんなに力は入れてなかったつもりなんだけど』



…思えば私も成長したな。



一年くらい前はこんな馴れ馴れしく話せなかった。



これも探偵社のお陰かぁ、



「Aさん、すごい頬が緩んでてちょっと気持ち悪いです」



『…』



一応私、年上。



とまぁこんな感じで敦くんと茶番を繰り広げていると、



ブーッとポケットの中のスマホが震えた。



話してる途中にスマホ弄るのは流石に失礼かと思い、



内容は見なかった。



ー−−−
その後はいつも通り書類仕事を片付け、



時刻は定時の８時となった。



社員達がぞろぞろと出ていく中、



お昼に入水すると言った太宰さんが今頃帰ってきた。



なんでも入った川がすごく汚かった様で、



一度家に戻ってシャワーを浴びていたらしい。



シャワー浴びて着替えるだけでそんなに時間がかかると思ったのだが、



本人曰く着替えて、何か軽く食べようとヨーグルトを食べていたら



そのまま寝落ちした、と。



相変わらず自由人である。



「そういえばAちゃん、メール見てくれた〜？」



『メール？………あ、今見ます今見ます』



そういえばなんか通知来てたんだった、と急いで電源を付ける。



太宰さんから、聞きたいことがあるから少し残っててくれるかい？



「丁度よかった。今、時間ある？」

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