引きこもりが愛されてしまった…【文スト】

元引きこもりが３９人。 ページ46

相沢side

朝７時起床。



会社の雰囲気にも慣れてきて不安が軽くなったのか、



９時就寝７時起床という元引きこもりには信じられないものだった。



針の触れる数字に驚きつつもいつものようにスーツを着て、探偵社に向かった。



ーーーー
そろそろ慣れてきたドア。



音を立てて開く。



『おはようございま…』



「ねぇAちゃん！！遂に私逝ったんだ！！幸せなんだ！！



　天国(ヘヴン)が見えるよ！！」



私の声を遮って肩をぶんぶんと揺さぶる太宰さん。



目がどこか虚だ。



強く揺さぶられて、肩も痛いし酔ってきた。



『ゔ…、吐く』



「おい、何をしている唐変木！」



口を押さえながら言うと、



小さな声だったが気付いた国木田さんが太宰さんを引き剥がしてくれた。



『ありがとうございます…』



国木田さんは「構わん」と言ってから無言で太宰さんを叩き、



太宰さんは気絶した。



無理もない。国木田さんのビンタ？凄い音したし。



「おやァ？太宰、怪我してるねェ。妾が治してやろうか？」



つんつん、生きてますかー、太宰さん。



なんて阿呆らしいことをしていると、一人の女性が入ってきた。



「げ、与謝野さん」



気絶していたはずの太宰さんが起き上がる。先程までのは演技だったらしい。



与謝野さん…？



どこかで聞いたその名前を思い出そうと必死に熟考する。



＿＿ああ、思い出した。



「げ、とはなんだい。折角治してあげようとしてるのにさぁ。



　遠慮しなくていいンだよ。太宰？」



与謝野晶子＿異能力『君死給勿』。

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