引きこもりが愛されてしまった…【文スト】

元引きこもりが２４人。 ページ31

相沢side

乱歩さんと遊んでたら、国木田さんが丁度出勤時刻ぴったりに来て、



そのあと昨日の爆弾魔の人とその妹さんらしき人が来た。



人が増えてきてたじろいでいると兄妹らしき昨日の人が近づいてきた。



えっなになに怖い怖い。



妹さんらしき人が爆弾魔(？)に腕を絡ませたまま言った。



「はじめまして、自己紹介がまだでしたね。



　谷崎ナオミと申しますわ！



　そしてこちらが、」



「兄の谷崎潤一郎です。わからないことがあったら聞いてください」



ナオミさんも潤一郎さんも
(同じ苗字で紛らわしいから名前呼び、
　決して普段初対面の人を名前で呼ぶような馴れ馴れしい人間ではない)



優しい太陽みたいな笑顔で、



ちょこちょこ視線を逸らしてしまう自分が申し訳なく感じる。



あ、私も自己紹介…



『相沢Aと申します。今日からここの社員として働くこととなりました。



　これからよろしくお願いします』



二人は流石兄妹と言うべきか、「よろしくお願いします/わ！」と見事にハモった。



「おい、相沢。この仕事頼めるか？



　お前のデスクの位置確認も兼ねて引き受けて欲しいのだが」



谷崎兄妹と話し終えた後、国木田さんが話しかけるタイミングを見計らっていたようで、



早速書類仕事を持って私の所に来た。



確かに、自分のデスクの場所は当然のこと知っておかなきゃだし、



ずっと人と喋っているよりも黙々と仕事をする方が性に合っているので



了承し、「来い」と短く言った国木田さんの背中を追う。



「ここがお前のデスクだ。そしてこれが相沢に任せたい仕事。



　最近近隣住民に多数の被害を出している異能力者について調べてほしい」



『わかりました』



私はそう返事し、キーボードに指を乗せた。

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