好きだよ、レオくん４【佐野玲於】

しょうがない ページ20

Reo side



あれから数日、Aとは音信不通。

いや俺が悪いよ。嘘ついてた俺が悪い。
だけどここまで無視されると、さすがに堪える。

留守電残しても、返事ないし。

隼に言われた " Aのため "ってやつ、
考えてみたけど分かんなくて、
今は電話かけることくらいしかやれることないのに。


カメラフォルダに大量に保存されてる
あいつの写真。


寝てる写真とか
なんか食ってる写真とか
料理作ってる背中とか

俺の隠し撮り写真。
ちっさくて、子どもっぽくて、髪くるくるで。
それがあいつ。


それを眺めながら寝る、っていう俺の習慣。
きもいって…言われるかな。
玲於くん変態！って、言われるかな。


でもしょうがないじゃん。
たぶん今まで生きてる中で、一番夢中になれた人。
調子乗るから普段ぜってー言わねぇけど。


大切すぎて、依存しすぎて、
どんどんおかしな方向に行ってってる気がする。






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ただこの1ヶ月後


Aは俺の前から姿を消した。

あっけなすぎる、終わり方だった。

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