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偉い人 ページ35

『ぁあ゛…頭痛い……。』






二日酔いとはこんな気分なのか、と先日の依頼報告書を纏める。つい昨日の組合撃退が嘘のような静けさに少し気が抜けそうになるが隣の国木田の机に乗せる。何とも仕事を押し付けているような気分にはなるものの一応確認をして貰わねば。そうこうしていると賢治くんが谷崎に尋ねた。








「この社で二番目に偉いのって誰ですか。」




「んー、経歴から云うと……乱歩さんとか?」






谷崎の言葉に乱歩君は僕、そういうのに興味なーい、とお菓子を咥えながら云う。……可笑しいなぁ、一昨日買ってきたお菓子の山が半分になってるー。私は心の中で呟くと乱歩君の手に見えるポッキーを全て彼の口に突っ込むともう御終い。と言い菓子を全て回収する。







「あー!ちょっとA!!僕、まだ一個しか食べてないンだけど…。」




『乱歩君の一個は一箱だから駄ァ目。』








その様子を見た敦はそう言えば、と言葉を続ける。







「Aちゃんって、乱歩さんの事は乱歩君呼びだし、太宰さんや国木田さんの事も呼び捨てですよね。」


「あぁ、確かにそう考えると社で二番目に偉いのって……、Aちゃん?」


「確かに!Aさん、仕事も早いですし、よく偉い人達に呼ばれてますもんね!」






私は賢治くん達の言葉にうーん、と唸るが別に私は権力を持っている訳ではない。否、権力は有るのだろうが、晶子さんや乱歩君と同じく創立時から居るだけ。それこそ実績は谷崎達よりも多いとは思うが…。






『偉い人に呼ばれてるのは兎も角…呼び捨てが嫌なら君付けにしてあげようか?』







敦君。そう言うと敦は少し赤くなった頬を誤魔化すように手を顔の前で振り大丈夫です!!と元気よく告げる。だけれど、確かに私の態度に反感を抱いている者は少なからず居るだろう。それこそ賢治君の言う偉い人…マフィアに政府。


怖いものだ、と肩をすくめる私の手から菓子をすかさず奪い取る乱歩君。戦場と化すこちら側とは打って変わって平和な太宰達。



















「どうして、彼女が偉いと思う?敦君。」

「え、えっと、Aちゃんは実績が多いから?」







「違う。乱歩さんが探偵社の要なら。Aちゃんは人質だ。」
「探偵社から政府への脅しのような物だよ。」







どういう事だ、敦は頭を回すが答えは出ない。けれど太宰さんが真面目な顔をする程の話だ。きっと僕では理解出来ない、と敦は考える事を辞めた。

襟締→←泥酔



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冬蜜柑美味い - テンポ…!褒められるの初めてです!!がんばります!! (2月2日 19時) (レス) id: 161dd8d243 (このIDを非表示/違反報告)
笹の葉 - 話のテンポが好きです!頑張って下さい!!! (1月27日 15時) (レス) id: 8035cab69c (このIDを非表示/違反報告)
冬蜜柑美味い - きんにくふぇち@他力本願。さん» ですヨネ!…でもそういうポジのお方グッズが少なくて…あ、涙が…… (1月15日 22時) (レス) id: 05bec6341d (このIDを非表示/違反報告)
冬蜜柑美味い - アキハさん» 超、嬉しいのですが!?頑張ります!! (1月15日 22時) (レス) id: 05bec6341d (このIDを非表示/違反報告)
きんにくふぇち@他力本願。(プロフ) - そりゃ社長好きっスよ……というかイケオジ好き。 (1月15日 21時) (レス) @page22 id: 5ebe7ae459 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:冬蜜柑美味い | 作成日時:2024年1月5日 11時

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