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魔神と交換 ページ14

と、そんな微笑ましい会話をしたのも束の間。
あっという間に元の気まずい雰囲気に戻る、けれど何だか其れが少し懐かしく思えて。




ちらり、と盗み見るとバチンと視線が合い少し驚く。真逆、この人ずっと此方を見ていたの…?







『…なんか、初対面の気がしません。』






「…逆に初対面ではないですよね。」





『……………へ。』













何となく、そう言うと彼はにこりと微笑み真っ向から否定をしてくる。…会ったことあるかな……




そう思い試しにじっと彼の顔を見つめると鼻が少し赤くなっている事に気がつく。






『あ、ご免なさい!直ぐに返します!!』






「いえいえ、大丈夫ですよ。まだ替えがたくさんありますから。」







私が取り欠けた帽子を上から押さえる。
むっと思い、何とか取ろうとするがどう足掻いても取ることが出来ない。




仕方ない、と私は自分の首に巻いてあるマフラァを取り彼の首に巻いてあげる。






『んへへ、暖かいですか?』






「…此れは、此れは。」





彼は其れに顔をうずくめると少し紅くなった耳を手で隠す。…お猿さんみたい。





「…知っていますか?女性が男性にマフラーを送る意味。」






『……?…知りません、』







「………知らずに渡すなんて………罪な人だ。」





彼はそう言い立ち上がると先程まで耳に充てていた右手を軽く開く。







『えッ!ふぃなんしぇ!?なんで!!』







「ふふふ、また貴方の手料理が食べられる。」








そう言い微笑む_____否、笑みを作った彼の顔に私は既視感を覚えた。










『待って…!!』







「………えッ………?」








伸ばした手は只、空を斬っただけだった。






ーーーーーーーー






「ごめんよぉー、ドス君〜!」






目の前で謝る彼に苛立ちを隠せないドス。
だけれど彼には精神の安定があった。彼女の作ったお菓子と彼女の匂いが染み付いたマフラー。






「……別に怒ってなど居ませんよ。」








彼は直ぐににこやかな笑みを浮かべるとところで、と言葉を続けた。








_____匂いを保存する異能って無いんですか?









「え。………あー、すぐにシラベテクルヨ、、」




道化師は魔神の発言に考えることを辞めた。
だが、魔神はそんなこともお構いなしにマフラーを眺めるばかり。






マフラーの意味は___






_________≪貴方に首ったけ≫














魔神は一人微笑んだ。

孫娘→←お休みなさい



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冬蜜柑美味い - テンポ…!褒められるの初めてです!!がんばります!! (2月2日 19時) (レス) id: 161dd8d243 (このIDを非表示/違反報告)
笹の葉 - 話のテンポが好きです!頑張って下さい!!! (1月27日 15時) (レス) id: 8035cab69c (このIDを非表示/違反報告)
冬蜜柑美味い - きんにくふぇち@他力本願。さん» ですヨネ!…でもそういうポジのお方グッズが少なくて…あ、涙が…… (1月15日 22時) (レス) id: 05bec6341d (このIDを非表示/違反報告)
冬蜜柑美味い - アキハさん» 超、嬉しいのですが!?頑張ります!! (1月15日 22時) (レス) id: 05bec6341d (このIDを非表示/違反報告)
きんにくふぇち@他力本願。(プロフ) - そりゃ社長好きっスよ……というかイケオジ好き。 (1月15日 21時) (レス) @page22 id: 5ebe7ae459 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:冬蜜柑美味い | 作成日時:2024年1月5日 11時

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