お姫様 ページ6
ドアの向こうから聞こえる大きな男性の声。
茨?七種さんを探してるのかな?
「あのう」
「うわあ!!?!?!
ふ、副署長室から女の子が出てきたね!?どういうこと!?連れ込んだの!?茨が!?
かわいそうに、あの毒蛇が何かまた言いくるめたんだね、このぼくが来たからもう大丈夫だね!!」
突然目の前が真っ暗、全身が優しい温もりに包まれ…
え、なに?なにが起こって…
「ちょっとおひいさん、いきなり出てきた女の子抱きしめないでくださいよ。ビビっちゃってんじゃないですか…」
「んもうジュンくん、だってこんなか弱そうな子が毒蛇に唆されてるって思ったら、居ても立ってもいられないねっ!!!」
「あ、あの、苦ひいれす」
ふわふわの髪のお姫様みたいな人が、キラキラと私に憐れみの目を向ける。
と、同時に隣にいた青髪の男の人が、大きなため息をつく。
って、あ、あれ?この子…
「はい、そこまで。離れてくださいねえ〜…って、あれ?
お姉さん、朝の。」
べりっと私を剥がしたところで、彼も私のことに気がついたようだ。
「なに?ジュンくんもぼくの知らないところで女の子と仲良くなっていたの?ずるいね!ぼくも仲良くしてほしいね。」
「いや、たまたま朝同じエレベーターに乗っただけっすよ。ていうか、おひいさん茨の話聞いてなかったんですか?
今日からお世話になるデザイナーの相原Aさんですよ。」
「そんなことを言っていたような、言っていなかったような気もするね?」
「はあ。すんません、えーっと、Aさん。
俺は漣ジュンって言います。茨と同じ、Edenのメンバーです。」
「ぼくは巴日和!知らないとは言わせないけど、貴族たるもの自己紹介は礼儀として必要だね。」
「あ、え、相原、Aと言います…本日からお世話になります。よろしくお願いします。
えと、デスクがないので、ここで作業させていただいていました。」
なあんだ!と嬉しそうな、巴さん。と、そんな巴さんを見て全く…と呆れ顔の漣さん。
この二人も、七種さんと同じEdenなんだ。つまり、ESのアイドル…朝も思ったけど、やっぱり顔が整ってて、イケメンの過剰摂取で倒れそう。
330人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
斉藤ちく(プロフ) - ちびさん» コメントありがとうございます。とても励みになります!細々とですが続けていきたいです。ちび様もご自愛ください! (6月9日 19時) (レス) id: 43e5963b91 (このIDを非表示/違反報告)
ちび(プロフ) - はじめまして!いつも楽しく拝読しています。展開もドキドキワクワクで…とても楽しみにしております。雨が多く、ジメジメする時期ですが…ご自愛ください。これからも応援しています☆ (6月9日 7時) (レス) id: 190d57c004 (このIDを非表示/違反報告)
斉藤ちく(プロフ) - あめみやさん» コメントありがとうございます。ツンデレ茨からしか摂取できない栄養、ありますよね…。 (6月8日 14時) (レス) id: 771595aedb (このIDを非表示/違反報告)
あめみや(プロフ) - ツンデレな茨もまた良き (6月5日 22時) (レス) @page37 id: a179dcb416 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:斉藤ちく | 作成日時:2023年5月4日 18時