お弁当とダンスお届けに参りました。Part2

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A「1,2,3,4,1,2,3,4,」



手と口でリズムを取りながら、四拍子に合わせ振りを合わせていく
みんな真剣な表情で必死に覚えていく



A「もっと手を上げて！背筋伸ばす！一つ一つの振りを丁寧にしなさい！」



みんなが真剣になる分、私もそれ相応に対応する
スパルタだけど、みんなに頑張って欲しいという気持ちの裏返し



A「ストップ！ストップ！大和さん初センターで緊張するのは分かるけど、もうちょい表情柔らかく。犯人顔よ。」

大和「いや、緊張じゃなくて、振り覚えるので必死なだけなんだけど。」

A「言語道断。そんな怖い顔してたら覚えるもんも覚えられません。
みんなもそうよ。必死になるのはいいけど、笑顔を忘れないこと！」

陸「はい！」

A「うん！陸はいつもいい笑顔ね！
はい、続きから行くよー。時間ないからねー！」



今日は本当に時間が無いのだ
このあと各々撮影や収録があるし、それが終われば『君と愛ドリッシュないと！』の撮影もある

最近個人での仕事も着々と増え始めてるから、7人揃っての練習も合間をぬって、やらなくてはならない

これからもっと売れるともしかしたら、7人揃っての練習はもっと少なくなるかもしれない
個別で教えていって、揃った時に合わせるって感じになるかも

成長したなって感じると同時に少し寂しい気もする



万理「みんなー！早めのお昼が届いたよー！」

環「よっしゃ！腹ペコペコ！」



夢中になってたから、気づかなかったけどもう時刻11時半になっていた
ここで終わっとかないと次に響くな



A「今のとこ各自で覚えておいてよ！」

ナギ「OKです！」

万理「あ、Aちゃん。ちょっといい？」

A「？はい。なんですか？」



万理さんに手招きされ、事務所の玄関へ向かう
そこに居たのは紛れもない私の母



A「げ、なんで居るのよ。」

「なんでって、お弁当の配達がてら、娘の頑張る姿を見に来た！」



ニコっーと効果音がつきそうな笑顔で話す母



A「やめてよ。恥ずかしい！」

「というのは口実でお弁当忘れてったでしょ。」

A「え、そんなこと...。」



朝の様子を思い出す
えーとたしか、ご飯食べて、準備してるときにテレビ百さんに見とれてて、家出るのギリギリになって...あ、ほんとだわ。弁当入れてない。



「しっかり食べて昼に備えなさい。」



弁当と差し入れのチョコを渡され、母は帰って行った
なんとも嬉し恥ずかしいことだ

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