検索窓
今日:2 hit、昨日:1 hit、合計:4,677 hit

初恋は甘酸っぱくない ページ3

彼女のことを好きだということを自覚したのはいいものの、

僕の気分は喜ぶどころか地獄の底にいるようでした。



それもそのはず、彼女は正真正銘のノンケ。女性として、男性を好きになる異性愛者です。



僕が男として好きになったのならそれでいいじゃないかと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、

僕自身のジェンダーはとても不安定で、なおかつトランスジェンダーというわけではないので

彼女からしたら完全には男ではないことになります。




いくら僕が彼女のことを好きでいても、彼女が僕に振り向いてくれることはない。


絶対に交わらない平行線のような恋をしてしまったことに絶望しました。




こんなにいつも一緒にいて、毎日好きだって言ってくれて、ハグをして、手をつないで。

誰よりも彼女を想って、誰よりも彼女のそばにいるのに。

彼女のためなら、なんだってするのに。

僕は、こんなにも無様に貴女だけを想っているのに。




こんなにも距離は近いのに、僕のジェンダーのせいで、僕の恋が叶うことは一生ない。

ましてや恋人として、彼女を幸せになんてできない。




彼女に振り向いてもらうためには、男になるしかない。


僕は、彼女のためになら、男になりたい。



僕の中で、こんなにもジェンダーが揺れ動いたのは初めてでした。



僕はやっぱり、普通の女の子じゃなかった。


じゃあ僕は一体、何者なんだろう?




このときから、僕は自分のジェンダーを探し始めました。




「初恋は甘酸っぱい」とはよく聞く言葉ですが、僕にとっては全くそんな事はありませんでした。



むしろ「初恋は苦くて辛くて苦しい」。


初恋を自覚したと同時に、失恋をしたも同然でしたから、苦しくて辛くて。




「初恋は苦くて辛くて苦しい」に変えたほうがいいと強く思った中学生の僕でした。

得から損を引いたらマイナス→←初恋、、、?



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (32 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
42人がお気に入り
設定タグ:LGBTQ+ , セクシャルマイノリティ , 実話   
作品ジャンル:エッセイ/日記, オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

グレーなあくび(プロフ) - 茶々@低浮上気味さん» 茶々さん、コメントありがとうございます。僕で良ければぜひ、読ませてください!お待ちしております。 (2020年9月5日 19時) (レス) id: 068b1137eb (このIDを非表示/違反報告)
茶々@低浮上気味(プロフ) - 私はLGBTQに属しませんが…近々体験した事を書こうと思います。その時は是非、読んで下さいませんか?ご意見を聞かせて欲しいです。 (2020年8月14日 18時) (レス) id: f50ead3981 (このIDを非表示/違反報告)
殿厨 - 頑張りましょう。 (2020年8月14日 16時) (レス) id: e6338b8e6a (このIDを非表示/違反報告)
グレーなあくび(プロフ) - ヤクさん» 読んでくださってありがとうございました。こんなしょうもない話ですが、貴方にとってなにかプラスな方向で何かしらできたのならとても嬉しく思います。ありがとうございました、お互い頑張りましょう! (2020年8月11日 11時) (レス) id: 068b1137eb (このIDを非表示/違反報告)
グレーなあくび(プロフ) - こゅんさん» 読んでくださってありがとうございました。まっすぐ、人を好きでいられるのは本当にすごいことですし、素敵なことだと僕は思います。間違っても、僕のようにはならないでほしいです、笑がんばってください! (2020年8月11日 10時) (レス) id: 068b1137eb (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:グレーなあくび | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年7月28日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。