一緒に終電逃しませんか？ [センラ]

24…お礼のケーキと告白 ページ24

「面白かったですねー。最初からストーリーの内容がわかりやすかったです」
「音楽もよかったですよね」


楽しかった。これは河野先輩に感謝しないと。
お礼にケーキでも買っていこうかな。


「あの、少しケーキ屋さんを見に行ってもいいですか？」
「ええ。もちろん」


ケーキ屋さんにはたくさんの種類があってどれにするか迷ったけど、河野先輩が以前チョコレートが好きと言っていたことを思いだし、チョコレートケーキにした。


「折原さん。買い終わりました。すいません。お待たせしちゃって」
「いいえー。あ、このあとちょっとよってみたいところがあるんですけど、一緒に来てください」
「え？わかりました」



一緒に来てほしいところってどこだろう？
そう疑問に思いながら折原さんについていくと、着いたのは夜景が見える橋だった。


「綺麗…」
「ですよね。これをAさんに見せたくて。」


ボーッと夜景を見ていると折原さんがあの、と口を開いた。



「Aさんって、彼氏いるんですか？」
「え？あ、いません。今まで1度も」



恥ずかしながら今まで1回も彼氏が出来たことがないと告白すると、折原さんはえぇ？と目を丸くした。



「え？そんな驚きます？」
「結構驚きました…」


そう言うと、折原さんは何やら決心したように私の方を向いた。



「Aさん。」
「え？」


いつにない真剣な表情に動揺する。



「好きです。僕と付き合ってください」
「え…」

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