【刀剣乱舞】乗っとりして愛されを通り越して依存されそう…！？ (ページ2)

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第６４話ページ2

【No side】

「A様ぁー！！！」

トタトタと廊下を走る音が響いている。
大きくない音から、男士じゃないのが伺える足音と大きな声の正体は管狐のこんのすけ。

目的の場所に着いて障子をスパンと開けると、管狐に背を向けているその姿からがわかる程に綺麗な彼女がいた。ここの本丸の主、Aだ。

『あら、こんのすけじゃない。久しぶりね。』

こんのすけ「ん？……あれ！？A様って、そんな上品さがある口調でしたっけ！？」

『……む、前は上品さに欠けてたってこと！？』

こんのすけ「あ、いつも通りに戻りましたね。でも、なんでそんな口調にしてたのですか？」

『うーん、審神者たるもの、もっとしっかりしなきゃかなと思って。』

「その必要はないと思うぞ？」

どこかゆったりした口調で、美しい容姿の彼が部屋に入って来た。そんな彼は今日のAの近侍だ。

こんのすけ「三日月殿！」

三日月「久しぶりだな、こんのすけよ。して、A。お主はいつも通りでいい。……な？」

そう言ってAの頬を自らの両手で包み込む三日月。その二人の距離はとても短く、キス出来そうな程の距離。

『うん……。ありがとう三日月さん！なんか勇気出ちゃった。』

三日月「ふむ……。照れてはくれぬのか？」

『あはは、こう見えて内心は心臓バクバクだよ』

三日月「……このまま俺に惚れてもいいんだぞ？口吸いしてしまおうか。」

こんのすけ「あのー……すいません、事を伝えたら直ぐに帰るので、事だけ伝えて良いですかね……？」

『あ、ごめん。こんのすけ……なんか本当にごめんなさい』

三日月「早く事を伝えて帰ってくれ。」

威圧感のある声で脅すように言う三日月。こんのすけは完全にビビっていて足が小鹿のようにプルプルしている。

こんのすけ「は、はいぃ！！えっと、明日見習い様が……」

『な、見習い！？』

三日月「……政府はなんでこうも唐突なのだ……。」

こんのすけ「す、すみません……。事は伝えたので私めは帰りますね！！」

ドロンという音をたててこんのすけは姿を消した。言い逃げにも程がある……。

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