【オリジナルBL】砂糖菓子はイチゴミルクに溶けていく (ページ4)

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でもネチネチ言ってても仕方があるまいと、あと数歩の階段を重い足をあげて上る。
尚琥珀はその隣で俺より若干速いくらいの速度でスキップをして軽い足取りで上っていた。
これが賢く行動した者との違いか。格差とはこうやって産まれるのだろう。
スラッと長い脚がリズムを刻んでさぞ楽しそうに踊る。
先程此方をみながらﾆﾔｯっと美形の顔を崩して気持ち悪いゲス顔を見せてきたから、確実に此方を煽っている。
ツムツムの仕返しか？仕返しへの仕返しとかもう訳わかんねぇなこれ。
煽ってくる琥珀を睨みながら廊下を歩き、ようやく自分の教室につく。
靴箱からのタイム約71.3秒。
教室に入ると交流あると言う訳でもないクラスメイトの陽の者の数人から、うわべだけの軽い挨拶が飛んでくる。
それに此方も、うわべだけの軽いどころか生気すら感じないくらいの感情の死んだ挨拶を返す。
返事なんて教室の騒音に消えて殆ど聞こえなくなるのだから、これくらいの軽さで良いのだ。
おっもい荷物を机付近に置くと、ドスッといった感じの、でかい鉄の塊置いたのかと錯覚するほどの鈍い音が出る。
その音を聞いた、荷物を後ろに置きに行った帰りの琥珀が、うっわwwwと引き笑いしていてとてもムカつく。
「なんかあれ思い出した。マリオの…敵」
そんな事を言いながら課題で出されてた教科の教科書を仕舞う、後ろから二番目の窓側と言う惜しい席を保有している俺の、隣の隣の机の所持者。
わりと多かった宿題もだいたい済ませてるらしいまぁまぁな優等生のそいつは、ふふっと巨大な体に見会わない女子っぽい笑い声を発した。
「あーなんかいるなぁ、ドッスンだっけ？」
「そーそー」
そうやって駄弁って、準備をしてると係が宿題を集めに廻ってくる。
「琥珀くんら数学の宿題プリーズ」
「はいはあーい」
と軽いノリで渡す琥珀。何故か俺のまで一緒に渡しているが、まぁ自分で腕動かす手間が省けた程度の話だ。
クラス内で基本的に俺らはセットでまとめられ易いが、コミュ力の強い琥珀の名前が、冠詞にきて呼ばれる頻度が高い。
特に女子との会話では咽ほど「琥珀くんら」である。人によっては「琥珀ちゃんら」であったりする。
178cmと言う高身長イケメンなのに、女子っぽいって言うギャップがウケてかまぁまぁクラスの中心的存在だし、女心が解る男の子として見られてるからか女子からもよく恋愛相談とかも承けるらしい。
女子から女友達としてウケるタイプの男子だが、身長もまぁまぁだし顔もイケメンだし、趣味も解るしで恋愛対象として見てる奴も居ても可笑しくないだろう。
なんか少しムカつく。