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28話-アスモデウスside- ページ1

ここ数日、マーの様子がおかしかった
位階昇級試験当日になってもそれは続き、心配になり声をかけたが、本人は考え事をしていただけだと言った。試験の最中でもボーッとするようであれば無理にでも休ませようと思っていた
しかし、いざ試験本番。カルエゴ卿から、マーは体調不良で不参加になったと伝えられた

ア(やはり、体調が悪かったのか。後で言い聞かせなければならんな)

などと、軽く考えていた。試験終了後、マーが倒れたと聞くまでは

入「倒れたって、大丈夫なんですか!?」
カ「安心しろ、奴は無事だ。今は眠っている」

無事、という言葉を聞いて安堵する
しかし、何故倒れるほどまでになっていたのに、私には言わなかったのか。他の悪魔と比べて、信頼はされている方だと思っていたのだが、私の思い違いだったのだろうか

カ「アスモデウス、今回のヒューズマンの件で話がある。来い」
ア「私、ですか?マーの両親にも…」
カ「奴の親がどんな性格か、わかっているだろう」
ア「!」
入「? それって、どういう…」
カ「イルマ、貴様には関係ない親族間の問題だ」
ア「イルマ様、申し訳ございません。行ってまいります」

私はイルマ様にそう言い、運動場を後にした
カルエゴ卿と共に着いた場所は保健室…ではなく、拷問学の教室だった

ア「…?カルエゴ卿、マーは倒れたのでは…」
カ「ああ、倒れた。だが、それと同時に悪周期に入ったらしい」
ア「悪周期に!?」

本来、悪魔には暴力的、加虐的な思想が高ぶるストレス周期が定期的にある。誰しもが1度はなったことがあるモノだが、マーに関しては1度も悪周期になった事がない
他の悪魔が悪周期に入ることはごく一般的なことで問題は無いが、マーにとってはとんでもない問題だった

ア「まさか、魔力の暴走が…」
カ「いや、既の所で暴走はしていない。だが、万が一の為がある。その為のこの場所だ」

ガチャリと音を立てて教室の扉を開くと、そこには拘束されながら眠っているマーの姿と、それを監視するバラム先生とマルバス先生の姿があった

カ「ヒューズマンの様子はどうだ」
バ「ひとまず状態は安定してるよ。けど、目が覚めた時がどうなるか…」
マ「一応、強度が高い拘束具を使っていますが、壊される可能性もあります」
カ「そうか。まあ、杞憂であれば良いのだが」

私も杞憂であって欲しいと願う
何故ならば

カ「なんとしてもヒューズマン家の子食いを防ぐぞ」

29話 資料:ヒューズマン家とは→



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上衣(プロフ) - 一般人さん» ご意見ありがとうございます。確かにそうですね、すぐに対応させていただきます。 (5月20日 14時) (レス) id: 37f92af1a7 (このIDを非表示/違反報告)
一般人(プロフ) - 公式のイラスト勝手に使うのは良くないんじゃ…?作品は素敵なのに残念です (5月19日 2時) (レス) id: 8e76bdd347 (このIDを非表示/違反報告)
暁月臨(プロフ) - コメント失礼します この作品最高です!マジで好きです!応援してます頑張って下さい!! (5月19日 0時) (レス) @page11 id: 59dc159e7e (このIDを非表示/違反報告)
なぎさ - はわぁわわ、、好きです((お兄ちゃん、悪いやつだと思ったのに…めっちゃいいやつじゃないですか!!読み手を泣かせにきてる‼︎面白いし、続きが気になるしで、どんどん読んでました!更新頑張ってください‼︎応援してます‼︎ (2022年12月27日 21時) (レス) id: 7301ae4bf7 (このIDを非表示/違反報告)
小柴紬 - お兄ちゃんかっこいい! 更新頑張ってください。 (2022年11月13日 15時) (レス) @page4 id: 7260f4f31b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:上衣 | 作成日時:2022年11月9日 0時

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