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侑李は咄嗟に銃を構えたが私に流れ弾が当たる可能性があって撃てない
私は男に銃を突きつけていて仲基さんに向けることができない
知「Aちゃん!」
私はその場に倒れた
仲基さんは血のついた包丁を握りしめて後ろに立っている
知「A…ちゃん…」
だけど私は刺されてなんかない
有「…え…?」
仲基さんが刺したのは旦那さんの男の方だった
仲「あなたが…あなたが借金なんかしなきゃこんな事にはならなかったのよ!」
?「お、前…」
男は倒れた
けれど男に駆け寄る人はいない
「仲基さん…」
仲「…良いんです、これで。」
誰もが予想していなかった
仲「お二人の言うことは正しいことです。息子には…残念ですが残りの人生を悔いのないように過ごしてもらおうと思います…」
ナイフが床に落ち、金属音が部屋に響く
有「…仲基俊哉くんですよね、息子さん」
仲「…知っていたんですか」
有「聞いたことがあっただけです」
静まり返る部屋の中で
仲基有里那さんは1人で涙を流した
静かに、音なく
仲「…ごめんなさい」
有「今後誘拐なんてしないでくださいね」
仲「誘拐も…主人が考えたんです。本当はあなた方に息子のお金について相談したかったんですけど…」
大ちゃんはさっと血のついた包丁を拾い上げ、水で洗い流した
仲「ケイア…さん?」
有「これは俺が殺ったことにします。その代わり…俺らのことは内密にお願いしますね」
仲「え…」
有「何も知らない。そう答えてください。あ、念の為包丁はこちらで廃棄しますね」
仲「どうして…」
大ちゃんは振り返ってニコッと笑った
有「息子さん、きちんとした立派な人に育ててあげてくださいね」
仲基有里那さんは泣き崩れた
ありがとうございます
何度も何度も呟きながら
有「…でも、僕が用意できるのはせいぜい100万円程度。足りない分はご主人の保険金ででも払ってください」
大ちゃんに手を引かれて建物を出る
侑李と雄也さんは外で待っていてくれた
高「有岡くん、大丈夫?」
有「…ん」
知「…ばーか」
有「うっせ」
侑李と雄也さんは雄也さんの車に乗り込んで次の現場に向かった
有「一旦家に帰るかな」
「大ちゃん、また涼介に怒られちゃうね」
有「…ていうかAちゃん」
私の言葉をスルーして真っ直ぐ目を向けてきた
有「もっと自分を大切にして!あんな危険なことしないで!」
「…はーい」
大ちゃんは私を抱きしめた
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作者名:Alice | 作成日時:2018年12月14日 18時