検索窓
今日:2 hit、昨日:19 hit、合計:87,841 hit

155《arioka》 ページ7

目が覚めると、手足の自由が聞かなかった


有「…クソッ」

仲「…!?ちょっとあなた!目覚めたわよ!」

?「んあ?…さてと、やるか」


先程いなかったガタイのいい男が包丁をもって近づいてきた


?「おい餓鬼」

有「餓鬼じゃねぇよ…(ボソッ」

?「あ?なんか言ったか?」

有「別に」

?「…親に電話しろ」

有「嫌だね」


誰が電話するか

てか…


有「親いねぇし」

?「…は?」

有「死んでるやつに電話なんか出来ないつってんだ」


少し慌てた様子でアイコンタクトをとる2人


有「…この様子だと身代金目当ての誘拐ってとこか」

?「…うるせぇ、黙ってろ」


男は立ち上がって仲基有里那の方へ歩いていった

何やら話をしている


仲「でも…」

?「わかったな。お前は俺の言うことさえ聞いてればいいんだ」


この会話だけが辛うじて耳に入った

男はもう一度俺の元に歩いてくる


?「…俺達にはなぁ、来年小学一年生になる息子がいんだよ。
だけど息子は生まれつき難病を抱えててずっと入院してんだ。
だから俺達には金が必要なんだ。
分かるか?」

有「…だから誘拐を?」

?「金があれば息子の命が救える。俺達は息子のためにだったらなんでもやってきたんだよ」

有「…で?」

?「だからおまえを誘拐したんだよ。お前が金を払えば息子の命が助かるんだ。」


だから金を払えと?


?「500万だ。それさえはらってくれれば…」


冗談じゃない

人の命が金で買えるみたいな言い方


有「身代金という汚い金で手術費を出したところで、本当に息子さんは幸せになれると思ってんのか?」

?「あ?」

有「将来、自分の手術費がだれかの身代金だったら。俺はとてもじゃないけど幸せになんて生きれない。むしろ死んだ方が良かったって後悔すると思う。絶対に」

?「…てめぇ」

有「俺になんで親がいないのか教えてやろうか?」

?「…は?」

有「俺が中学二年生の時
帰宅途中に誘拐されたんだ
そして親に電話されて身代金を渡す羽目になった
申し訳ないと思った
だけど…親は来なかった
事故にあったんだよ。来る途中で
俺は殺されることになった
そんな時、助けてくれたんだ
普段は口が悪いけど根は優しいやつに
そいつは誘拐犯を殺した
だけど俺はそいつを嫌いじゃない
むしろ尊敬してるし感謝してる
ただ…俺の親が死ぬ原因になった誘拐犯というものは、俺絶対にはゆるさない
たとえ理由が何であったとしても」

156《arioka》→←154



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (41 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
140人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:Alice | 作成日時:2018年12月14日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。