broken emotion IV (ページ12)

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160《arioka》ページ12

「ちょっと御手洗行ってくるね」

Aちゃんがリビングを出た

伊「…大ちゃん、大丈夫なの？」

有「え？あ、うん」

普段見せない伊野ちゃんの優しさ

Aちゃんがいるところで言うとなんかあれだと思ったのかな

山「なんで飲むかね？いかにも怪しかったろうに」

有「いやー、女の人の目が怖くてさ」

伊「にしても大ちゃんが首締められてる時の声エグかった」

有「イヤホン付けてんの忘れてて…」

山「まあそれを聞いたAがすぐに突入したからその程度ですんだんだろ」

有「まあね」

山田は俺の首にうっすら残っている手型の痣を見ながら言う

【Aちゃん、僕が止めたのにどんどん進むんだもん。ヒヤヒヤしたよ】

【俺らの声なんてきこえてなかったよな】

伊「流石Aちゃんって感じ」

山「そういう奴だからな、」

有「後でいっぱいお礼言わなきゃな〜」

伊野ちゃんの方を見ると目が合った

満面の笑みで返してくれる伊野ちゃん

その笑顔が嬉しくて、俺も自然と笑顔になった

「おまたせ…ん？なんの話ししてたの？」

有「別に？」

伊「大ちゃんがAちゃんのことが大好きっ話〜」

有「嘘つくなよ！」

【え、嫌いなの？】

有「んなわけねぇだろ！」

伊「じゃあなんなの〜？」

さっきの笑みとは異なり、ニヤニヤしながら見てくる伊野ちゃんは悪魔だ…

有「しっ、仕事すんぞ！」

山「おい、話そらすなよ」

有「山田まで…」

「ねぇ、何の話？」

頭にはてなマークを3つほど浮かべているAちゃんが聴いてくる

恨むからね、伊野ちゃん、山田

有「Aちゃん」

「ん？」

有「ありがと」

「…え、どしたの急に」

有「助けてくれてありがとう」

Aちゃんの顔が少し赤くなった

伊野ちゃんのニヤニヤはとまらない

「別に…当たり前でしょ」

伊「あー！Aちゃんが照れてるー！！」

「照れてないもん！大ちゃんの方が顔赤いもん！」

山「ほんとだ」

有「おい！俺にふるなよ！」

せっかく隠してたのに…

皆のいじりひどいんだから

伊「顔真っ赤だよ〜ｗ」

有「伊野ちゃんうるさい」