問題児101 ページ6
ご飯も食べ終わり洗い物をしようとするAを無理させないよう部屋に戻して侑はキッチンへと立った。
いつもは手伝うことのない洗い物に苦戦しながら終わった頃には帰るのにちょうどいい時間になっていた。
侑「ほな、結斗くん。
天音、愛音、耀、俺はそろそろ帰るなぁ?」
天音「えー、だめや」
愛音「泊まっていけばええんやないの?」
結斗「ほら、わがままゆうんやないで。
侑さんに風邪移ったらどうするんや?」
天音、愛音「「うぐぐぐっ…」」
そんな双子の頭を撫で目線を合わせたあと、また遊ぼぉなと侑は微笑んだ。
それに双子は元気よく頷いた。
Aの部屋にあるカバンを取りに2階へと上がり一応ノックをして返事が返ってきたことを確認した後にドアを開けた。
普段の侑なら治が部屋にいようが何してようが構わず開けるが…
流石に女子の部屋でそれは出来ない。
侑「ほな帰るわ。
ご馳走さん」
「お粗末さんや。
こっちもおおきにな、あの子達と遊んでくれて」
侑「まぁそれは気にすんなや」
「今日1日ほんまにおおきに。
また遊んでやってな」
侑「おー。
ほなな。
安静にして明日は学校来んなや?」
「はいはい」
適当に返事をして釘を刺された事を受け流しながら、立ち上がったAをベットに寝かせ見送りはしやんでええと一言呟き部屋を後にした。
(借り…出来てもうたなぁ。
………………食べて横なったら太るんやないっけか)
なんて呑気なことを考えながら侑が出ていった扉を見つめながらゆっくりと目を閉じた。
「んぅ…」
ふと目が覚めた。
(いつの間にか寝とったんか…
うげ、髪ベタベタする。
お風呂入りたいなぁ…っちゅうか、結斗はあの子らのことお風呂に入れてくれたんやろか…)
時計に目をやり時間を確認すれば11時を指していて…
体を起こして近くに置いていた体温計を脇にはさめた。
カーテンを少し開ければ、空はまだ暗く灯りが少ないからか星が綺麗に輝いていた。
ケータイのトーク画面を確認する。
相変わらず既読のつかないまま会話の成り立っていないケータイを握りしめた。
「もう…うちらの事はどうでもええんやろか…」
小さな呟きは暗闇に溶けていった。
1969人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
紺ゞ - めっちゃ面白いです!一気読みさせて頂きました〜!更新待ってます!! (4月15日 0時) (レス) @page11 id: b9a082a9af (このIDを非表示/違反報告)
眠星人 - 一気読みさせて頂きました!とても面白いです!自分はこの作品が大好きです!更新頑張ってください! (1月9日 17時) (レス) @page11 id: a0853dc162 (このIDを非表示/違反報告)
さくらんぼ(プロフ) - 悔しい限りです。本当にここまでお疲れ様でした。別のサイトやアプリでまた再開してくださることを心から願っております。楽しい時間をありがとうございました!!! (10月23日 1時) (レス) @page12 id: bccb24e5b5 (このIDを非表示/違反報告)
本好き - 何回も読みました❗続きが楽しみです♪ (2023年5月2日 12時) (レス) id: 225623cf6e (このIDを非表示/違反報告)
mbftmm(プロフ) - 何回読んでも好きな小説です(,,•﹏•,,)更新楽しみに待ってます!! (2022年9月27日 7時) (レス) @page11 id: 17c26d4027 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:7℃ | 作成日時:2020年12月28日 1時