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問題児100 ページ5

夢中になっている侑の元へと行き声をかけようと手を前に出した。



「…ぶふぉっ!!!」



その手は侑の肩に乗ること無くAの目を覆う。



侑「んぁ?」


「宮…絵……下手すぎっ、やろ!!!」



なにを描いているのか分からないただ目が2つあり耳が2個生えている顔の長い動物(?)がそこにはいた。



侑「っな!!

何わろとんねん!!

俺にやって苦手なもんくらいあるわ!!」


「いや、それにしても…ぶふっ!!!

下手すぎやっ!!!

あーはっはっはっ!!!」



Aの目を覆っていた手は自然と出た涙を拭う。


侑はその色っぽい仕草とバカにされた恥ずかしさに顔が赤くなる。



侑「せやったら、お前は描けるんか!?」


「描けるで?

やって、ずっぅーとこの子達の世話してきたんやし当たり前やろ?」


侑「…っち。

むずいんや、狐なんか…」


「これ…狐やった、んかぁぁ!!

あーはっは!!!」



また笑い出すAに思わず手を伸ばし、その高笑いする口を無理やり塞いだ。


その事により圧倒的に近くなる2人の距離。


騒がしかった部屋は一瞬にして静寂が訪れる。



結斗「はい、イチャイチャすんのもそこまでな」



結斗がすぐ様Aと侑を離す。



侑「なっ!

おい、結斗くん!!

イチャイチャなんかしとらんからその言い方やめぇや!!!」


結斗「もー侑さん…そこまで大声出さなくても聞こえますよ?」



まるで図星の事を言われたかのような焦り具合の侑の頭をAはペチッと叩く。



「この子らの前でそゆことしない約束したやろ?」



耳元でそれを囁けば、侑は耳を抑え距離を空けた。


その行動には目もくれずAは結斗の手を引き椅子に座った。



「侑もはよせい、冷めるやろー?」


侑「…おん」



少し不満そうにしながらも渋々侑は空いている結斗の隣へと腰掛けた。



「ほな、いただきます」


「「いただきます!!!」」



食卓にまた笑顔の灯りが灯る。



天音、愛音「「うまぁ!!!」」



自分が作ったご飯を美味しいと食べるみんなの顔を見てAはまた愛おしそうに見ながら微笑んだ。



「おおきに!」



侑も普段は文句を言うくせに今日はがっついて食べている。


その姿が治に重なりまた笑った。


(やっぱ似るんやなぁ…同じDNAやと。

治怒りそうやなぁ宮に対して)


少しいつもとは違うご飯の雰囲気にこんな日もいいなぁと考えながら今日の様子を目に焼き付けておいた。

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紺ゞ - めっちゃ面白いです!一気読みさせて頂きました〜!更新待ってます!! (4月15日 0時) (レス) @page11 id: b9a082a9af (このIDを非表示/違反報告)
眠星人 - 一気読みさせて頂きました!とても面白いです!自分はこの作品が大好きです!更新頑張ってください! (1月9日 17時) (レス) @page11 id: a0853dc162 (このIDを非表示/違反報告)
さくらんぼ(プロフ) - 悔しい限りです。本当にここまでお疲れ様でした。別のサイトやアプリでまた再開してくださることを心から願っております。楽しい時間をありがとうございました!!! (10月23日 1時) (レス) @page12 id: bccb24e5b5 (このIDを非表示/違反報告)
本好き - 何回も読みました❗続きが楽しみです♪ (2023年5月2日 12時) (レス) id: 225623cf6e (このIDを非表示/違反報告)
mbftmm(プロフ) - 何回読んでも好きな小説です(,,•﹏•,,)更新楽しみに待ってます!! (2022年9月27日 7時) (レス) @page11 id: 17c26d4027 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:7℃ | 作成日時:2020年12月28日 1時

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