嘘、偽りを貼り付けて

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「ねえ、ミク」

「なぁに、A」

誰も居ない、Aを否定する人も完璧を求める人もどちらもいない唯一Aが自由になれる場所

Aの想いからAのためだけに造られたAだけの"セカイ"に閉じこもって早くも2日が経った

「完璧じゃない私は両親や友人に必要とされてない。でも、完璧な私はブルーロックでは必要とされなかった。なら、私はどこにも居場所がないのかな」

完璧であることだけが唯一必要とされる生きてていいと言われているように感じたのに、あそこではそんなAが否定された

「ここはAの居場所だよ。だってAの想いでできた場所なんだから」

「…ありがとう、ミク」

Aは地べたに寝転がりただ何も見えない上を見ている。たくさん雨が降っているのに不思議な事に体は濡れていないし、寒くもない

(いい加減戻らなきゃ、でも…)

ブルーロックでの出来事が頭の中をフラッシュバックする

(もう、何でも良いや…)

セカイにあるパソコンでAは音を紡ぎ曲を書いた

音楽なんてやったことないけれど、音にすればなにか感じられるかもしれないと思ったのだ

25時、ナイトコードで。の音楽を聞いてほんの少し、頑張ろうと思えたときのように。

そしてセカイにこもってから作り始めた、初めてAが作った曲を【one byte】という名を使って投稿した

その曲は驚くほどに再生回数が伸びてSNSで話題を集めたのだった

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