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「!!おいっ!」
凪誠士郎をおんぶしながら食堂に向かうために歩いていた御影玲王は、おぼつかない足取りで前を歩くAの背中を見つめていた
そんなとき、突如としてAはふらりと倒れたのだ
とっさに手を伸ばしAをギリギリ両腕に受け止めると、玲王の背中で寝ていた凪は目を覚ました
「玲王危ない〜」
なんてしゃがんでいる玲王の背中から降りると、玲王の後ろからひょこっと顔をのぞかせた
「何?どういう状況?」
「ちょっとまってろ、凪」
状況説明を求める凪をそのひと言で一旦黙らせた玲王
両手には未だに真っ赤な顔をして、荒い息遣いで眠っているAがいる。
さて、どうしたものか
いつまでもこうしているわけにはいかない。咄嗟に玲王はAを抱えて医務室まで歩き出した
「なにしとるん?」
凪を置いてきぼりにして歩いていると、偶然廊下を歩いてきた氷織と遭遇し警戒心丸出しの声で見つめる氷織の視線に玲王は不愉快そうに眉をひそめた
「見たらわかんだろ、そんくらい考えろよ」
一刻も早く医務室まで運ばなければならない玲王は氷織に冷たく言い放った
「Aちゃんに、何したん?」
玲王の普段のAへのあたりは他の人よりはマシだか、氷織からしたら他の人と同レベル
事情の知らない氷織は玲王がAに何かをしたのだと勘違いしてしまっていた
「何もしてねーよ、熱あるから医務室まで運ぶだけだ。どけ」
「…」
黙って道を開けた氷織とはこれでお別れかと思った玲王だが、氷織もくるりと足の向きを変えて玲王に続いて医務室までともに歩き出した
「んで着いてくんだよ」
「Aちゃんが心配やからやよ」
「そーかよ」
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香恋(プロフ) - ことさん» コメントありがとうございます、45、46の神の部分が頭になってたのでなおしました!ご指摘ありがとうございます!! (6月29日 18時) (レス) @page13 id: fa5d44cc5a (このIDを非表示/違反報告)
こと - 初コメ失礼いたします!いつも楽しく読ませて頂いております。ご無理のないよう更新頑張ってください。失礼ながら、國神くんの名前、間違えていませんか? (6月29日 13時) (レス) @page45 id: ce89d991f5 (このIDを非表示/違反報告)
香恋(プロフ) - ハチさん» ありがとうございます、不定期になるかもしれませんができる限り更新します! (2023年4月15日 19時) (レス) id: fa5d44cc5a (このIDを非表示/違反報告)
ハチ - 更新ありがとうございます。これからも応援してます。 (2023年4月15日 9時) (レス) @page14 id: fbd08aa29f (このIDを非表示/違反報告)
香恋(プロフ) - SALTさん» えぇ!ありがとうございます!頑張ります!! (2023年4月9日 21時) (レス) id: fa5d44cc5a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:歌恋 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/novel/suikahqd/
作成日時:2023年4月4日 12時