嘘、偽りを貼り付けて

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「マジでどこ居んだよ…！」

ブルーロック内を走り回ってAを探すもどこにも姿は見えない。最後に残されたのはAが普段使っている部屋のみで千切の脳裏にはAが数日間姿を消した時の前夜が鮮明に浮かぶ

あの時も、千切はAを探すためにブルーロック内を歩き回っていた

なんだか嫌な予感がして千切はAの部屋の扉をコンコンっとノックする

だが部屋からは何も反応なんてなくて嫌な予感が当たってしまったのではないかと焦る

「開けるぞ」

何回か呼びかけたものの返事が貰えず、痺れを切らした千切はAの部屋の扉を開けた

中には誰も居なくて思わず「まじかよ」と言葉をこぼした

ふと視界に入った机の上には参考書にノート、筆記用具が乗っていてAはこの部屋から居なくなる前まで勉強していたのだとすぐにわかった

ここに来てまで勉強をしていたなんて初めて知った千切は、Aがマネージャー業と学業を両立させようと努力していた事に驚きを隠すことができず思わず右手を口元に持っていき、手の甲を口元に当てた

ただの天才ですべてを完璧にこなしていると思っていた千切はAの努力を否定するような言葉を今まで沢山吐いてきた

元々感じていた罪悪感が更に強くなり千切の背中にのしかかる。

千切はAの部屋を後にすればまたブルーロック内を走って探し回った。もしかしたら、ただ入れ違いみたいになっただけかもしれない

そんな淡い期待を胸に探し回り、出会った人にAを見なかったか聞いて回ったが誰一人としてAの姿を見たものはいなかったし、千切もAに会うことができなかった

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