星が輝いていた (ページ22)

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歓声3 ページ22

「やっぱり周りが上手いと自分も引っ張られるように100%以上の力が出て、」

そんな何処かで聞いたことのあるような言葉をアナウンサーに向けられたマイクへ向かって淡々と述べる

他の皆は一体何を答えているのだろうか？

そんな事を考えながら質問に次々と答えていく

本心で質問に答える人もいればAのように表面上の回答をさも本心かのように述べる人も居る。

そしてそもそもインタビューを拒否する人も

「最後に、普段から心がけていることはありますか？」

「そうですね、ボールとの対話とかですかね」

そう言い控室へと戻れば既に全質問に回答し終わり戻っていた人も何人か。

「Aの標準語もなんかなまってるよな」

「そりゃ関西人やからなぁ、標準語のイントネーション分かんなくなるんよ」

ユニフォールを脱ぎ持ってきていたTシャツに身を包んでからいつでも帰れるように荷物を準備すると、スマホに何件かの通知が届いていた

その殆どが親や部活の人たちからのメッセージで、返信することも億劫に感じたAは既読をつけずにスマホをスリープ状態にする

試合の感想やダメ出し、そんなことが送られてきてるのは見なくても長年の経験から分かるからこそ、今は見たくなかった