人形遣いとプロデューサーの平和な日々（斎宮宗）

20話 ページ22

影片君のいる教室に行ったのはいいけれど、話しかけづらい...。衣更くんは教室にいないし、なんて声をかけたらいいの...。教室の前でオロオロしていたら、2Bの教室にいた人がこちらに歩いてきた。

「こんにちは。誰か呼びたいのかしら？」

「あ、はい。えっと影片君を呼んで欲しくて...」

「みかちやんね。分かったわちょっと待ってちょうだい。」

そう言うと、みかちゃーんと呼んでいた。気のせいだろうかこの人なんか、すっっっごく笑顔。

「んあっ！なんやのなるちゃん...ってAちゃん！どしたの急に。」

影片君の質問を私はスルーしてしまい、代わりに”なるちゃん”のワードに引っかかった。

「あの、なるちゃんって影片君が言ってた...。」

「せやでっ！あっ。なるちゃんは初めましてやね。この子はAちゃん。ほら、噂の転校生やで。」

そう言うと、なるちゃんさんはあっ！というかおをした。

「あなたが、あの...。やだごめんなさいね。1人で勘違いしちゃったわ！私、てっきりみかちゃんの彼女さんかとおもったわ！」

「か、彼女だなんて！そんなおこがましい！私なんてただのプロデューサーですし、影片君となんて！」

「せやでなるちゃん！それにAちゃんは多分お師さんがお似合いやと思うんよ！」

んんんんんんんん!?

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