人形遣いとプロデューサーの平和な日々（斎宮宗）

16話 ページ18

影片君は私と目が合った途端、バッと顔を背けた。

「み、見たん...？」

影片君が後ろを向いたま聞いてくる。

「う、うん。影片君、もしかして目を見られるの嫌いなの...？」

そう言うと影片君はうんと言って話し出した。

「この目やと、皆がおれのことチラチラ見てくるんよ。それが嫌で...。おれ、この目が嫌い。Aちゃんもおれの事気持ち悪いっておもっとるやろ...？」

「そ、そんなことないよ！私、影片君の瞳好きだよ！とっても綺麗！宝石みたいな綺麗な瞳で凄く素敵だよ！」

そう言うと影片君はこっちを向いた。

「ほ、ホンマに？お世辞やない...？」

「うん！お世辞じゃないよ！私、影片君の瞳好き。」

影片君はえへへと笑ってたくさん話してくれた。Valkyrieのこと、クラスのことそして斎宮先輩のこと...特に斎宮先輩の話が多かった。

「影片君は斎宮先輩のことが好きなんだね。」

「せやで！お師さんはなぁ世界一最強なんよ！今はまだちょっと調子が戻ってないだけで、調子が戻ったらまた夢ノ咲の頂点に返り咲く。いつだってValkyrieが最強なんや！」

そう言う影片君の目はキラキラと光っていた。

「ふふっ。あっ！でも、Tricksterだって負けてられないよ！私の衣装が完成したら物凄いスピードで頂点に立つんだから！」

「なっ！Valkyrieも負けてられへんで！」

私たちの姿は傍から見たらおかしかっただろう。だって笑いながら言い合いをしていたのだから。

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